小説【ブランコの向こうで】第1話 | 相武万太郎オフィシャルブログ「六転び七転び八転びROCK。」(音楽、小説、酒)

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ベッキーがテレビに出てるとチャンネルを変えてしまう男が、好きな音楽や小説を語ったり書いたりらじばんだりしています。音楽は洋楽ロックメインだったが最近はハロプロ大好きです。特にANGERME。

あの日以来、ノボルは、 心を痛めている。



カズオが軍団からいじめられるようになってから、
巻き込まれたくない一心で彼とのコミュニケーションを避けていたからだ。



軍団のヤツらはやり方が徹底的だ。


フォローしようものなら、そいつをまずいじめぬく。



無視なんて可愛いものだ。


教科書への落書き、
机に犬のうんちを入れたり、
エンピツで背中を突き刺す。


先生にチクったりしようものなら、何をされるかわからない。



こうして軍団の悪事はカンゼンハンザイになっている。



ノボルはカズオと家が近く、
時々顔を合わせるとおしゃべりする間柄だった。



何かできることはないかいろいろ考えたが、
自分がいじめられるのが怖かった。



もともと友だちの少ないノボルは寂しくなったが、
自分にできることはカズオに謝ることぐらいだったが、なかなかその機会もなかった。



ある日、学校からの帰り道、
ノボルが舗装された道から何気なく脇の空き地に目をやると、
何か楽しそうな声が聞こえてくることに気づいた。



空き地の奥にはうっそうと茂った林原があった。



そこは、お化けが出ると評判の林で、
クラスの皆は近づかないようにしていた。



しかし楽しげなトーンに惹かれて、
ノボルは意を決して、中に入ってみることにした。



少しだけ。



そっと。



ノボルは、
自分の心臓の音がお化けに聞かれているのではと心配になり、
口を閉じた。



自分の背丈ほどもある葦をかきわけ、
つま先立ちで楽しげな声に近づいていった。


第2話につづく

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