ついにこのときがきたんだ。
ぼくは、この春、いちねんせいになる。
いちねんせいになれるのがたのしみで仕方なかった。
たくさんの友だちがほしくてたまらなかった。
だから、ぼくは毎日歌っていたんだ。
たくさん友だちができたら、ぼくの夢がかなう。
富士山にいくんだ。勝利の味がするだろうな。
友だち100人つくるんだ。
富士山にはぼくもいくよ。でもおにぎりは100人分しかもっていかない。
ぼくが
ふろうふし
になるために、
1人だけ山の神さまのいけにえになってもらうんだ。
それが、生まれてすぐ、山の神さまとした約束。
ああ早くいちねんせいになりたいな。
100人で食べたいな。
99人の友だちと、富士山のてっぺんでおにぎりを食べて
いのりをささげるんだ。
1人の友だちの幸せと、ぼくのふろうふしを祈るんだ。
ぱっくんぱっくんぱっくんと。