そんなことがありつつ、時は流れ、わたしは仕事の壁にぶち当たり、家庭もごたごたし、彼ともうまくいかないという日々に至った。


ひざに頭を乗せて泣いてから、わたしたちの関係には少し変化が見られていた。それはお互いが、よく分かっていた。


表面的には何も変わっていないけど、メールをよく交わすようになり、プライベートな会話も増えていた。



ある日、職場での飲み会があった。


わたしは相変わらず女一人で、飲んでいても色んなところから声がかかった。半ばホステス状態。

いじられ、仕事のことを相変わらず叱られ、ぐうの音も出ないくらいだった。


2時間があっという間に過ぎたころ、先輩と後輩が二人で飲んでいるグループに呼ばれた。でもすぐ、飲み会がお開きになり、ほとんど話せないままだった。せっかくゆっくり先輩と話せるチャンスだったのに…とわたしはがっかりした。


2次会に行こうか悩みつつ、先輩はどうするんだろうと考えた。


そのとき、先輩からメールがきた。


  ホームで待ち合わせで。


そこでわたしたちは適当に2次会を断り、こっそりと合流した。