先週に引き続き日曜日は２０度越えで絶好の行楽日和で、月曜日は午後から冷たい雨で、火曜日は晴れてまた２０度近くまで気温が上昇し、本日は１１月としては記録的に早い雪が降り真冬並みの寒さで、目まぐるしく変わる気温差に中年の身体を気遣いながら、昨日の休日を使って真冬物へと最終入れ替えをした私の服装も、重ための「フランネル」素材のスリーピース・スーツと、「ツイード」素材のジャケットやスーツにニットベストを加え、本日は雪の為に綿の「ライダーコート」で明日も寒そうなので店に置いてある「ポローコート」を着て帰ろうかと思っているところです。
このコートをお借りした方は、今シーズンは初めてご協力していただきましたが、このブログではお馴染みで、この方ならではの拘りコレクションを毎シーズン沢山お借りしていて、今シーズンも既に「ピンストライプ」、「ヴィンテージトニック」、今回と同じ生地の「ツイード・ハウンドトゥース」、更には「ドネガルツイード」、「ベルベット」等など、ハイペースで加えられている中で、以前より懸案事項になっていたラグランスリーブの「ツイードコート」を、初挑戦していただくことになりました。
この素材は、知る人ぞ知るイギリスの歴史ある生地メーカー“ＭＡＲＮＩＬＧ ＆ ＥＶＡＮＳ”社の、目方４１０ｇと比較的軽めのツイードの「ハウンドトゥース」柄で、“マーリン＆エヴァンス”社ならではの品種を限定した羊（ジェイコブ）から天然のまだら模様（白、茶、こげ茶）、それぞれの「地の色」を活かすため染料を使わず紡績したもので、絶妙な配色とザックリとした素材感はスポーティーなスタイルのアウターウエアーに最適な素材ではないでしょうか。
モデルは、昨年の秋冬シーズンからオーダーをスタートさせて紹介している「ライダーコート」（http://blogs.yahoo.co.jp/ginza645/55154357.html）と同じモデルを使い、素材に合わせステッチ幅だけを太めに変えて、男らしい大ぶりのバルマカーンカラー（ステンカラー）のシングル比翼仕立て、一枚の生地で（外側に継ぎ目のない）仕立てられた袖「ワンピーススリーブ」と、革巻きバックルが付いた袖口の絞りベルト、大きく縦に切り込まれた存在感のある両脇のポケット、後ろ身のベントのところはインバーテッドプリーツになっていて、ウエストはベルトでしっかり締めて自然で優雅なドレイプを味わい、近年のコートの「短・細・軽」の流れに逆らうようなゆったりとした胴回りと長めの丈が描く美しいＡラインは、“天神山流”でしつこく提案し続けているエレガントでクラシックな冬の“正統派スタイル”の着こなしには欠かせないオーダーならではの１着です。
今回のコーディネイトは、イタリア製“ＧＡＴＴＩ”社のカシミアマフラーをしっかり巻いて、写真は撮っていませんが、“Ｂｏｒｓａｌｉｎｏ”社のソフト帽を被り“ＤＥＮＴＳ”社のペッカリー手袋をはめて、靴は“天神山オリジナル”で作製したスエード・フルブローグで決まりですね。
下の写真は、ちょっとサイズが合っていませんが、私がお借りして試着させていただきました。
今回はツイード素材を使って「ライダーコート」モデルでの初の作製となりましたが、私が長年この業界に携わってきた中で、１９８０年代の初めごろ“信濃屋”で扱っていたイギリス製“Ａｑｕａｓｃｕｔｕｍ”社の、今ではお目にかかれない数々の「オーバーコート」コレクションに、ツイード・ピンチェックで同じようなモデルのコートがあり、懐かしい記憶が蘇ってきているところで、これからも「ポロコート」や「ローデンコート」と共に弊店“ＴＥＮＪＩＮＹＡＭＡ”の冬の定番必需品アイテムとしてしつこく提案して行ければと思っています。
弊店“ＴＥＮＪＩＮＹＡＭＡ”のＨＰが更新できない為、２０１３年３月に移転した銀座２丁目の住所と休業日のお知らせをこちらでさせていただきます。
〒１０４－００６１ 東京都中央区銀座２－４－１ 銀楽ビルディング４Ｆ
（銀座並木通り２丁目の角のビルで１Ｆの“Ｊ．ＦＥＲＲＹ ＭＥＮ”が目印です）
ＴＥＬ ０３－６２２８－７３２２
定休日 日曜日、祝日
営業時間 １０：３０ ～ １９：００ ＊土曜日は１８：３０
１１月２７日（日）、１２月４日（日）、１１日（日）、１８日（日）、２３日（金、祭）、２５日（日）、３０日（金）～１月４日（水、冬季休暇）をお休みさせていただきます。