グレンチェックのスリーピース | 天神山メンズスタイル

天神山メンズスタイル

天神山は、手抜きをしない本物の洋服を作り続けて40年、長く愛着を持ってお付き合いできる、時代に左右されない洗練された普遍のモデル、こだわりの正統派スタイルを提案し続けています。
京浜急行青物横丁駅より徒歩2分、赤煉瓦の建物です。
東京都品川区南品川5-8-21

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今回は、最近種類が増えてきているトラディショナル・パターンを代表する柄「グレンチェック」で作ったスリーピース・スーツの紹介です。

先週から一気に朝晩を中心に秋らしくなり過ごしやすい毎日が続き、週末は台風17号が強い勢力を保ったまま日本列島を縦断して関東地方も大きな被害を受け、台風一過の月曜日は10月としては7年ぶりの真夏日を記録して、本格的な秋へと季節が移り変わりながら衣替えの10月に突入し、私の服装もやっと通勤時から上着を羽織りタイドアップで爽やかな秋を満喫し始めましたが、25度を超える日中は今までの癖でつい上着を脱いでしまって冷房に頼ったりと、まだ夏から抜けきれてないまま、再来週からは「フランネル」素材を着始めようかと着々と準備を進めているところです。

このスリーピース・スーツをお借りした方は、昨年の秋冬シーズンの「チョークストライプのダブルブレスト」を協力していただいていて、今シーズンは今まで作ったことのない「グレンチェック」に挑戦したいと言うことで、今まで以上に豊富になった種類の中から冬らしさを演出できる中肉のフラノ素材で、珍しい色のオーバーペインで縁どりした「プリンスオブウエールズ」を選んでいただきました。

この素材は、近年の輸入生地に魅力がなくなってきている現状に中で、「メイド イン ジャパン」ならではの生地メーカー「三星毛糸」社の重さ365gと中肉の、格調高くしなやかな風合いが特徴のハイグレードフラノで、オーソドックスな黒×白のグレンチェック柄に他では見かけないパープルのオーバーペインの縁どりが際立つ、白髪が増えてきた熟年層に相性がよく優雅でエグゼクティブなムードを演出してくれる素材の一つではないでしょうか。

モデルは、この方の体型に合っていて私自身もよく使っていた、ナチュラルショルダーで襟幅とアームがやや広めの「CRCS」(カラチェニ)を使い、シングル3ツ釦段返り、チェンジポケット付きのサイドベンツにして、オーダーならではのウエストコートを加え、スラックスはスタンダードにサスペンダー釦付きの2プリーツにしています。

今回のコーディネイトは、ストライプのレギュラーカラーシャツに、新着のシルク&ウール素材のストライプタイを締めて、ペーズリーのポケットチーフを華やかに飾り、靴は「天神山オリジナル」のサンプルとして作製した黒のスエードのセミブローグでいかがですか。

トラディショナル・パターンを代表する「グレンチェック」柄なのに今までは生地サンプルの種類も少なく、なぜか敬遠され気味で作る方も少なかったのですが、2009年の秋冬シーズンに私自身がサンプル兼ねて作った「グレンチェックのスリーピース」http://blogs.yahoo.co.jp/ginza645/48627367.html)を紹介してから、「DRAPERS」などイタリア製ならではの綺麗な配色でソフトな肌触りのライトウエイト素材を中心に種類も増えつつ、今シーズンは「FOX BROTHEROS」「ARTHUR HARRISON」などイギリス製の定番色を中心にしっかりとした打ち込みのヘビーウエイトのフラノ素材も加わり、今まで以上に「グレンチェック」素材の種類が揃っていますので、「天神山流」でしつこく提案し続けている正統派の「トラディショナル・スタイル」を試してみてはいかがですか。