オリジナルシューズ 9回目 | 天神山メンズスタイル

天神山メンズスタイル

天神山は、手抜きをしない本物の洋服を作り続けて40年、長く愛着を持ってお付き合いできる、時代に左右されない洗練された普遍のモデル、こだわりの正統派スタイルを提案し続けています。
京浜急行青物横丁駅より徒歩2分、赤煉瓦の建物です。
東京都品川区南品川5-8-21

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今回は、前回のブログで掲載を予告していた「天神山オリジナルシューズ」の新作モデル「Uチップのダービー」の紹介です。

先週より一昨日まで夏期休暇をいただき、身体に変化を感じる年頃の私も少しはリフレッシュできたように思っていましたが、15日から厳しい残暑が復活して東京でも今年の最高気温が観測され昨日までの酷暑や熱帯夜が続くなど、異常な汗かきで暑がりな私はまだまだ終わってくれない真夏の陽気に体調維持と共に着る物にも悩まされっまなしです。

この靴は私自身がサンプル兼用で作成した3足目のオーダーで、なぜか3足とも私の好きな手入れが簡単なスエードで毛足の短いイギリス製「チャールス・F・ステッド」社の色違いを使いましたが、今回の目的はダービー(外羽根)のサンプルを作るというところから始まって、最初はダークブラウンのスエードを使ってウイングチップでと思っていたところに、先日3足目に挑戦された「hiroさん」が紹介されている「スエードのUチップ」http://blogs.yahoo.co.jp/hiro716630anna/17728109.html) の出来上がりを見て、あまりにもバランスが良かったのでUチップに変更して作ったもので、甲のステッチをベージュにすると目立ちすぎると思い同色にしてコバステッチだけ生成りは前に試しているしと思いながら、何か変化をと考え今回初でコバの表面だけ生地仕上げにして、幅広の補正に合わせコバの張り出しをいつも以上に強調させ、外羽根の空きを15mmに指定をして同色の外鳩目にして貰いました。

外羽根にすると、ちょっとカジュアルなイメージになる為に、ソールの仕様をベベルト(ウエストを絞る)にしないで厚くダブルソールにするタイプも多いのですが、好評をいただいているハンドソーンのフィッティングを重視してベベルトでシングルソールにしています。

この靴のコーディネイトは、クラシックなカジュアルスタイルを意識して、前回紹介のツイード素材のスリーピース・スーツやウインドウペイン柄のベステット・ジャケットなど、ちょっとスポーティーな着こなしにピッタリで、夏でもスエードシューズを毎日履いている私は別としても、これから始まる秋冬シーズンの紡毛系が多くなる季節には欠かせない1足になるのではないでしょうか。

前回も書きましたが、私自身がオリジナルシューズを試し始めて40回以上は履いていますが、履き始めから現在に至るまで体調による足の変化に対応しながらの馴染み具合や履き心地の良さは、今までに味わったことのない九分半仕立ての「ハンドソーンウェルテッド製法」ならではのフィット感が病みつきになり、早くも3足目になってしまいましたが、足に合わない今まで履いている靴が嫌になってきているのに伴って作りたいものがどんどん増えてきて、また悪い病気が出始めているのを感じながら、来年からは年間2足までと自分に言い聞かせているところです。

「天神山オリジナルシューズ」が出来上がる度に仕上がりが良くなっているように感じながら、私の悪い癖で店頭での説明に力が入りすぎて、洋服のオーダーがメインなのに靴のオーダーが本業になったのではないかと最近良く言われていますが、今年の冬はポロコートの新作モデルも出来上がって来たし、新たにオリジナルのニットコレクションも加わるし、シャツは以前より続けているので、工場や職人との貴重な出会いとモノへの情熱が結びついて出来上がった他では見られないオリジナルのトータルコレクションでの着こなしの提案がより一層力が入りそうですね。





8月22日(日)は、横浜元町へお手伝いに行きます。
残暑が厳しい毎日が続いていますが、「信濃屋」もそろそろ秋冬物のスタートですね。