ヘリンボーンスーツの紹介です。（ちょっと写真が暗めになっていますが明るいと
体型の悪い部分がはっきり出てしまうのでこの写真を選びました）
今週からだいぶ寒くなり本格的な冬到来。
冬と言えば私の好きなカントリー・ジェントルマン白洲次郎が
こよなく愛したツイード素材の活躍するシーズンです。
シングル３ツボタン、３パッチで腰ポケットにフラップ付、７mmステッチを入れて
スポーティなムードにしました。ツイードジャケットは店頭でもよく見かけますが、
スーツは少ないと思います。好きな柄や色で作れるのはオーダーならではです。
最近では、冬でも生地の薄い素材を着る人が多くなり紡毛素材（フランネルやツイード）
を着なくなっています。今年の傾向として紡毛素材を作る人はより重たい素材を
要望される方が目立ち、私も含めて好きな人はツイードは目の詰ったガッチリ重たい
ヘビーオンスを好みますが、生地コレクションを見ると日本の気候に合わせてか
重たい素材が少ないのが現状です。
但し、スーツとして作るのであればこの位の目方がいいのかもしれません。
ツイードをスーツにして気づいたことですけれど生地の目が粗い為にスラックスに
風が透って足が寒いことを知りました。上着は裏地、ニット、シャツと中に重ねて着て
暖かいのですがパンツはいくら総裏にしても風が透ります。
以前、イタリアに行く時に日本より少し寒かった為、ツイードスーツ用に
ももひきを持っていきました。年をとるにつれて血の巡りが悪くなり
足が冷え性になった私がいけないのかもしれません。
暑がりで寒がりの性格はファッションを追求するのに相応しくないですね。
ハリスツイードについてはご存知に方も多いのであえて細かい説明はしませんが、
３０年ぐらい前からヘビーオンスの生地を見かけませんが、もし厚手の目の詰った
ガッチリした素材のツイードジャケットを作るのであれば、スコットランドの
カントリー服地専門マーチャント「ＰＯＲＴＥＲ＆ＨＡＲＤＩＮＧ」
（ポーター＆ハーディング）のＨＡＲＴＷＩＳＴという生地ブックの
英国原産チェヴィオット種の羊毛を使用した１８ozs（５６０gms）のツイード生地を使って、
柄によってディテールに変化（スランテッド・チェンジポケットやベロウズド・パッチポケット、
ピンチバック使用など）をつけ、レザーのくるみ釦を付けると英国紳士風に
カントリーライフを満喫できます。
これこそ次の代まで受け継いでいかれる、まさに「男の為の1着」に相応しい
ストーリー性溢れる服地です。
日本（関東）の冬にはちょっとヘビーですが、少し大きめに作ってニットやマフラーを
うまく使ってコート代わりにも使えます。
今回のコーディネイトは、大き目のグラフチェックのボタンダウンシャツに
ウールのネイビータイを合わせレッドのスリップオーバーをアクセントにして、
靴はダービーのスエードウイングチップです。
ツイード素材だとニットやウールタイ、スエードシューズを合わせたくなりますね