私は、「いや、そんなサービスはないし、うちは、たいやき屋なんだけどな(笑)」と思いながらも、「はい、私の汚い字でよろしければ、書かせていただきます。本当は、そのようなご希望の書をかいてくださる、プロのアーティストさんに頼まれるのがよいと思うのですが」とお答えしたのですが、それでも、「ぜひ、お願いします」と言うので、お名前を付箋に書いていただいたのですが、そのお名前が、「渉翔さん、璃汐さん」という、実に、難しい漢字でした。
「この漢字で、何か言葉を書くのか。これは、ちょっと、すぐには思いつかないな」と思い、お客様にお時間をいだたきました。そして、一文字ずつの漢字の意味を調べながら、精一杯、言葉を考え、書きました。誠に、「新しい体験」をさせていただきました。想像もしない依頼でしたが、とても楽しめました。明日お渡しする予定です。もちろん、お金はいただきません。
私は、本当に、字を習ったこともなく、書き順もでたらめで、完全に自己流の字しか書けないので、偽りなく、字にはコンプレックスがあるのです。しかし、そのような字であっても、「必要とされるもの」であれば、このように、「頼まれごと」として、やってくるのです。
小林正観さんもおっしゃっていましたが、私の経験からしても、「頼まれごと」には、どうやら、〝 ツキ ″ があるようです。小林正観さんは、自分から講演をしたいと頼んだことは一度もなく、ただただ、自分にやってくる、「頼まれごと」だけを引き受けているうちに、年間300回の講演をする生活になったそうです。そして、このようなことを言っていました。「頼まれごとがきたら、基本的には全て引き受けることです。頼まれごとをやっていく人生は、『わらしべ長者』のように、不思議とうまくいくものです」と。
これは、私の経験からして、間違いないと思います。私が、「これをやりたいから、お願いしてみよう」と、自分から、「頼んだこと」でうまくいったことは、まず、ありませんでした。その反対に、突然、誰かから、「これをやってもらえませんか」と依頼された、「頼まれごと」を、快く引き受けてやったことは、たいていうまくいき、その、「頼まれごと」によって得た経験が、新しい、「頼まれごと」を呼ぶきっかけとなっているのです。
したがって、「頼まれごと」には、〝 ツキ ″ があり、どうやら、この世には、「『頼まれごと』で回っていく人生は成功へと向かう」という法則が存在するようです。ですから、私には、ただいま、「商業出版をしたい」「講演会をしたい」という思いがありますが、これを、自分から、売り込んだり、アプローチすると、おそらく、うまくいかないのです。「本を書いてください」「講演をしてください」と、「頼まれごと」として話がやってくるまでは、〝 その時 ″ ではないのです。これは、間違いないと思います。
やはり、「本物」は、誰もが放っておきません。値打ちのある松茸などは、奥深い山の中の、土の中に隠れていても、「探し出され」「掘り出される」ものです。それが、「本物」です。ですから、自分から売り込んだり、アプローチするというのは、「本物」とは言えませんし、自分からの、「頼みごと」には、〝 ツキ ″ はないのです。
この世は、「頼まれごと」に、〝 ツキ ″ があるのです。そして、「頼まれごと」を、喜んで、一つひとつやっていくうちに、思わず知らず、〝 成功への階段 ″ をのぼっている。これが、神からの、成功への導きです。したがって、「頼まれごと」とは、「神からの成功への誘い」なのです。ですから、「頼まれごと」は断らずに、喜んで引き受けていくことです。さすれば、望まなくとも、求めずとも、神によって、「成功への階段」を上がらせていただけることでしょう。
追伸 : 「これは、自分にはハードルが高すぎる頼まれごとだな」というようなときでも、そこに、〝 神仕組み ″ があるのです。それを、引き受けること、やり遂げることで、自分に実力がつき、〝 ツキ ″ がやってくるのです。「難しそうだな、無理かもしれないな」というものであっても、相手は、「あなたにはできる」と思って依頼してくるのですから、「頼まれごと」は、極力、引き受けることです。
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