社会悪をなくすには | くにゆきのブログ

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今、自分が感動したこと、また知っていただきたいことを、主に記していこうと思います。

 (『人間革命』第3巻より編集)

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      〈漣(さざなみ)〉 9

 

 (つづき)

 これに気づけば、根本は、人間それ自体が革命されない限り、どんなに有効に見える対策も、表面的な空念仏に終わるのは、当然ではないだろうか。

 

 人類の歴史は、ただ、こんなことばかり繰り返してきた。そのくせ、政治革命や、社会革命は信じても、人間一人が宿命転換し、自らの人間革命をなし得るという、大聖人の生命哲学は、なかなか信じようとしない。

 

 これこそ現在の、最大の悪の根源といえるだろう。

 

 これを見極めたわれわれの活動は、このような悪の絶滅する戦いになっているんです。これが確実無比の戦いだということを、断言しておこう」

 

 「それは、よくわかるんです。しかし、先生、今度のような事件を目の前にすると、私には、どうも、手ぬるいとしか思えなくなりました」

 

 「君の正義感は尊いが、既に過去の歴史に、君と同じ考えをもった先輩がいたのだ。それが、例えば暴力主義に走るテロリストたちだ。

  少しばかり真剣に考えれば、一応は、たどり着く結論といえるだろう。だが、これはまことに幼稚極まりない考え方だ。

 

 なぜかというに、いつも言う通り、仏法は三世にわたる、厳然たる生命の尊厳を説く

 したがって、人を殺すことは、これ以上の罪悪はない。

 

 人が人を殺す。それで社会が住みよくなったような気がしても、それは独り善がりです。

 因果の理法は、どうすることもできまい。テロリストの末路というものは、必ず悲惨のものだ。

 

 ところが、大聖人の広大無辺な仏法は、やがて、どんな人間でも救いきることができるんです。

 ・・・ 私が、今、命をかけて戦っているのも、そのためだ

 

 みんな、なんとなく不可解な顔をしていた。