「ケインズが泣いてるぞ! ギャンブル資本主義から脱出できるか?」 | 湘南・茅ヶ崎・天外塾 / 天外伺朗(てんげしろう)/ みなさまの変容のお手伝いをしています。

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本来「ドル$」は、1971年に金本位制を離脱した段階で、基軸通貨としての地位を失っているはずだ。

 

にもかかわらず、54年もその地位に坐り続け、貿易赤字を拡大して国債でドルを還流させるという極めてトリッキーでずるいオペレーションで米国は経済大国を維持してきた。

 

経済学者は「金融資本主義」という言葉を作ったが、そんなきれいごとではなく、私は「ギャンブル資本主義」と名付けた。

 

いまそれを、トランプが自ら破壊している!

 

このタイミングで、経済学者や金融学者は、さぼってないで、中立的な基軸通貨をしっかりと研究して提案すべきではないのか!

 

ドルが基軸通貨に決まった1944年のブレトン・ウッズの会議では、アメリカのホワイトとイギリスのケインズの一騎打ちになったが、全世界の金の80%を保有していたアメリカが金本位制を提案してケインズを打ち負かした。

 

その時ケインズが提案していたのは、シルビオ・ゲゼルのマイナス金利を採用したパケット通貨による変動相場制による基軸通貨であり、主要商品の価格で為替レートが自動的に決まるシステムだった。

 

カビが生えた古典的な金本位制より、はるかに近代的な提案だったのだが、当時の経済学者は固定為替レートしか頭になく、ホワイトの古臭い提案にみんなが賛成したのだ。 

 

なお、ブレトン・ウッズ会議の閉会の挨拶はケインズだった。

 

「この馬鹿どもめ!」という想いを込めたかもしれない。

 

ブレトン・ウッズ会議から80年たった今、ケインズを上回る提案が出せなかったら、経済学はその間何をやってきたのか?ケインズも天上で泣いているだろう。

 

1971年の金本位制離脱により、為替は変動相場制に移行せざるを得なくなったが、金に目がくらんだ投機筋のギャンブルで相場が決まるシステムになってしまった。

 

かくして世界経済は賭博場になり、統計学を導入した金融商品の登場も相まって、市場は金の亡者のギャンブラーたちの支配に屈した。アダム・スミスも天上でがっくり来ていることだろう。

 

金融も経済もど素人だが、この辺りは2009年に刊行した『GNHへ』という本に書いた。

 

16年前は、理解していただける読者がほとんどいなかったが、いまならわかりやすいのではないかと思う。

 

市場をギャンブラーの手から取り戻すことは可能だろうか?

2025/5/4