上流階級 | チャウ子のそれでも本を読むのだ

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チャウ子のごった煮風500字読書日記
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上流階級 富久丸(ふくまる)百貨店外商部/光文社

¥1,728
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今回ご紹介するのは
「上流階級」
高殿円著
光文社刊です★★★




副題は「富久丸百貨店外商部」です。
以前ドラマで観たので読んでみました。
ドラマとは多少変わっていたところもあったのですが、
面白かったです。
芦屋の富久丸百貨店の外商部に所属する鮫島静緒は
洋菓子売場の販売員からキャリアを重ね、
百貨店売上の3割以上を占めるという外商部に
唯一の女性として配属されます。
カリスマ外商部員の葉鳥のお客を引き継ぎますが、
お金持ちのお客さまはやりたい放題(笑)。
「お金持ち」と言っただけで担当を換えてくれと
言われたり。
ドラマでは浅野ゆう子さんがこの役で
静緒を笑顔で見送って直後百貨店に担当をチェンジさせるという
なんとも言えない残酷さ。
高畑淳子さんはお金持ち夫人のわがまま具合を上手く
演じていて印象に残っています。
今の時代、百貨店自体に昔ほどの存在価値があるようには
思えないのですが、
それでもやっぱり百貨店に行くのとスーパーに行くのでは
気分が違うのは私が昭和の人間だからでしょうか。
静緒は叩き上げで別にお金持ちの出ではないのですが、
仕事にとことん熱心だし、上司にも臆せず物は言うし、
お客さんのことを好きだという気持ちがよく
伝わってきました。
これくらい仕事熱心な人ってなんだか羨ましい。
お仕事小説なんだろうけど型破りなイメージも感じました。
読後感もよかった。