47年間ご愛用の椅子
お客様より たいへん嬉しいお便りを頂戴しました。
47年前に購入した椅子を現在もご愛用頂いているという内容のお便りです。
ご紹介させて頂きます。
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はじめてメールを差し上げます。
私が子どもの頃(東京オリンピックの前の年頃、つまり大体1963年ですが)
当時住んでいた家を増改築した時に購入した貴社製品の中の椅子です。
<中略>
後ろにある私が購入したセットも、もう20年余を経ましたが、快適に使っております。
当時通信販売というのはない時代でしたが、お願いしてカタログをお送りいただきまして、
購入させていただきました。
旅先やホール等で、貴社製品を見つけるとなんだか嬉しくなります。
今後もますますのご発展をお祈り申し上げます。
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という内容のお便りを頂きました。
47年前に購入された椅子が、世代を越え、現在も大切にご愛用頂いているというお便りは、
何より嬉しく 励みになります。
このお便りは、連日忙しくしている工場の職人達に伝えて来ます。
きっと彼らも喜び、手仕事を誇りに思い、自信となるでしょう。
これからも世代を超え、末永く愛される健全な「モノづくり」を続けていく事を
誓いたいと思います。
ありがとうございました。
威風堂々 横綱の椅子
威風堂々 横綱の椅子。
1961年に発表された【柏戸イス】。
その名の由来は、地元山形が生んだ名力士・柏戸(鏡山親方)の、横綱昇進を記念してこの椅子が
贈呈されたことにちなみます。
木目が暴れやすく家具としては敬遠される杉の根元の「伐根」と呼ばれる、扱いにくい部分を
あえて使用しています。
それは「木の荒々しさを表現する!」というデザイナー剣持勇氏の指示によるものです。
カンナで削られた柏戸イスを、荒々しく現するために【浮造り】で何度も擦り、木目を浮き出させます。
【浮造り】とは
刈萱(かるかや)の根を水にさらし麻のヒモで束ねた道具。
木材を何度も擦る事で年輪の凸凹を際立せる技術。
あとは 熟練職人の腕ひとつ 手仕事で全体を擦ります。
美しい木目が浮かび上がるまで ひたすら擦ります。
炎天の、熱気に満ちた夏の工場で ひたすら擦ります。
柏戸イス その重量78Kg。
名作椅子を仕上げるのは並々ならぬ努力が必要です。
【浮造りは 本社ショールームで 実際に体験頂けます。】
地域のできごと。「山形の夏の風物詩」 じゅんさい
地域のできごと。「山形の夏の風物詩」
まだまだ 暑い日が続いております。
海も川もプールも 人で溢れております。
ということで・・・・・。
じゅんさい採りに行って来ました。
昔話に出てきそうな なんとも 情緒のある風景です。
天童から北に車で30分。 村山市にある ”天然じゅんさい沼”。
落ちるといけないので じゅんさい組合長にライフジャケットを借りまして、、、
「や~んだころ とってけろ!」
↑
山形弁で (すきなだけ 採りなさいね!) というやさしい方言。
組合長の言葉に送り出され 情緒どころか何の説明も無いまま出港。
ぐらぐらして スリリングです。
なかなか難しく それほど採れませんでしたが 見知らぬ名人らしきおばちゃんから
家に持って帰って食べなさいと 食べきれないほど どっさりと分けて頂きました。
私は いつも 優しいおばちゃんに出会います。
おばちゃんありがとう!!
じゅんさい沼も 名人おばちゃんも 方言も全て この町の宝モノです。
日本のモノづくり 天童木工のモノづくり
日本のモノづくり 天童木工のモノづくり
「椅子張り」
天童木工の仕事は 手仕事です。
道具を使いこなし
経験で身に付けた 頼もしく美しい手仕事です。
手仕事でしか 出来ないモノがあります。
手仕事にしか 気付かない事もあります。
我々は手仕事に 誇りを思っています。
これからも とことん手仕事にこだわっていきます。
これが 我々のモノづくりです。
1960年 低座椅子
Design / 坂倉準三建築研究所 担当・長大作