上田晋也(くりぃむしちゅー)の「岡部知穂に対するカリカリ」を考察する。 | 世界の中心で人間以外が叫ぶ

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[裏ビンカン選手権(岡部クイズ)とは]

くりぃむしちゅーの冠番組「くりぃむナンタラ」の

Youtube公式チャンネルである

なんたらチャンネル」は、本編を振り返りつつ

裏話をしたり、フリートークを繰り広げたりする番組ですが

スタッフである岡部知穂に対して

上田晋也がカリカリするという構図が

人気を博して(?)います。

 

上田自身が、ツッコミという役割があるものの

全方向に対して(?)怒る状態を指して

「カリカリ上田」と呼称されている背景もある中で

出演者同士のやり取りではなく

スタッフにもキレていくのです。

 

本編で行なわれている

その現場に存在している間違いを指摘し

ビンカンポイントを獲得する企画である

「ビンカン選手権」を下地にした

スタッフが、裏で努力した部分を当てたりする

「裏ビンカン選手権(岡部クイズ)」において

出題者・岡部の用意した映像を見ただけでは

到底、答えに到達できるレベルのものではない

もはや、理不尽の域に達しているが故に

上田が、「分かる訳ねぇだろうが!」

などとブチ切れるのが

お馴染みとなっており、またその岡部が

くりぃむしちゅーに憧れている

という背景があり、自身のtwitterでも

憧れ続けたくりぃむナントカの

スタッフの中でディレクターになれたこと、

私の中では何にも比べられないくらい幸せです。

中学生の時からくりぃむナントカをやると

友達や先生に言い続けて、

バカにせずに応援してくれた方、

本当にありがとうございました。

これからもっとがんばります。」や、家に

2020年内に絶対ナンチャラのディレクターになる

と書いた段ボールを張り付けるなど、それは

メモ少年(篠田直哉)と秋山竜次(ロバート)の

関係性に近いもので

ある意味では、演者とスタッフ間に

通常見られるスタンスではなく

一種の歪みのようなものが

漂っているのが、強みとなっています。

 

 

[上田のツッコミと、岡部のやる気の整合性]

例えば上田が、「柱谷(哲二)さんが

運んでいる柱だけ、やたら重い」と答えれば

「それ私持ってないんで、分からないです」と応じ

「コウメ太夫が、この日は必要ないのに

(手に)ネタを書いていた」と答えれば

「ちょっと、現場に行ってないので分からない」と

曖昧なスタンスを終始取り続ける

岡部に対して、業を煮やす形で

「どういう事だよ。答え持ってんだろ、一個。

それに合致してるかどうかなんだよ、クイズって言うのは。

心から言うけど、お前アホか。(中略)

それを言えば、正解だよ。

それじゃないのは不正解だよ。

ひょっとしたらの可能性とかいいんだよ」

と注意を受けたにもかかわらず

上田が言ったのが正解なのかもと

そんな可能性は、ないにもかかわらず

画面を見たり、スタッフに意見を請うて

確認しようとする中で

「嘘つけないんで」という謎の配慮も見せつつ

時間ばかりが消費されていくので

それが、上田のカリカリを誘発する結果となり

君のせいでな、俺ここで竹山みたいになってるんだからな

「とりあえず、のど飴20個買ってこい」など

いつも以上の、声の大きさになってしまっており

物凄いスピードで喉を

消費してしまっている事を

ツッコミとして表現していくのです。

 

クイズという形式にもかかわらず

上田が正解してしまえば

正解を意味する「ビンカンです」で

呼応するものの、一度は

「マジか!あっ、そう!」と上田は喜んだものの

岡部のあまりのテンションの低さに

「当たったんなら、もうちょっと盛り上がれや」

と指摘したり、そうかと思えば岡部が

「めちゃくちゃ楽しみにしてました、今日」と

前のめりの姿勢を前面に表現しつつ

「クイズ作家として、最下位」

と言われてしまったのに対して

「めっちゃショックです。まだやりたいです」と

ポジティブ思考でクイズを

なお継続させようとしたり

待ちぼうけを食らわされている上田が

「(これ以上、もう問題が)ない?」

と聞いたのに対して

「ちょっと待ってください。お願いします、

やらせてください」と懇願し、「こういう時ってさ、

結果出さねぇけど、やる気がある奴が

一番困るんだよな」と

上田が天を見上げながら

憂鬱な表情を浮かべるシーンも映し出されていました。

 

さらには、問題が尽きたにもかかわらず

「2週間後、やらせてください」と

さらに食らいつき

「いいよ、何に味をしめたんだよ!

持ってこなくていい!!

何で、これやりたくなっちゃったんだ!」

と上田もブチ切れるのでした。

 

 

[漫才としての観点]

また、有田哲平の

立ち位置の変わり身も見事であり

理不尽な目に遭っている

上田の味方をしているのかと思ったら

急に岡部の肩を持ち出したり

「移動が山道で、車酔いしていたが

裏ビンカンのおかげで治った」と岡部を褒めると

上田は、「逆に、俺が酔ってんだよ!

ムカムカするわ。色々なムカムカがあるわ!

帰らせてくれ、早く」と

喧嘩ファイトは収まる事を知らず

時には、早押しのピンポンブザーで

有田を殴りつけるなどしているシーンも見られます。

 

くりぃむしちゅーに憧れていながら

上田の感情を、岡部が

逆撫でするセリフを吐く場面も多々見られ

狭い車内において

ツッコミで大声を張り上げる上田に対して

「耳がおかしいです」と不満を垂れれば

「こっちは、頭がおかしいなっとんじゃい!!!」

とキレ、「こんなブチ切れたの、

俺今年初かもしれない」と

今日の一連の出来事に

不満を漏らしたのに対し

「え?でも(普段から)良くキレてますよ」と受ければ

「こんなには、キレてないよ!!!

ここまでは。違うわ、いつもは

ツッコミでやっとんじゃい!

今は、ブチ切れてんだよ!!」と

上田渾身の魂の叫びを繰り広げるのです。

 

上田が、「冷静に考えれば、

俺漫才でもあんなブチ切れる事ないよな」と

振り返ったのに対し

上田・岡部のやり取りについて

有田は、「世の漫才師は(このやり取りを)見ろ。

あれこそホウキ相手に、プロレスが出来る

アントニオ猪木じゃないけども

例えツッコミなんて

1個も入れてないんですよ。

岡部さんという人が、変なクイズ作っただけで

あんだけ漫才できるんだぞ」と語っていたのが印象的でした。