猫と喋るとき人はなぜ猫なで声になるのだろう。

 

いや、私は犬でもネズミでも後輩でも彼氏でもポケモンでも、可愛けりゃ赤ん坊をあやす様に話しかけてしまうのだけど。

あとテンションが上がると謎の高音裏声で「ぷー!」「カワイイネ!」を連呼してしまう癖がある。

これは、大抵の人を、日本人でも、外国人ならなおさらビビらせてしまうわけだけど、慣れてもらうしかない。自覚しているが口癖なので治せない。

 

犬に関しては…完全にマウントをとれるわけではない。

私は出会う犬全員と言ってもいいほど、お尻のにおいをかがれてしまう人間なのだ。

犬と出会って、立ち止まって挨拶して、

よしっ可愛がったろ!と心のスイッチが入るより早く、犬が股をくぐりにおいをかいでいるのだ。

この世は嗅ぐか、嗅がれるか…

犬が落ち着いたころに可愛がることにしてるのだけど、これは犬側の勝ちでしょう。悔しい。

 

ネズミは可愛い。そしてこちらの可愛がりを素直に受け入れてくれる可愛い生き物です。

 

後輩は、女の子が断然かわいいけど、たまに可愛い男もいる。でも可愛いと声に出してしまうのは女の子だけだな。

ただ相手は人間なのであまり可愛がりすぎるとカウンター攻撃を食らうことがある。

私「ぷー!カワイイ!カワイイネ!カワイイネ!ぷーぷー!カワイイネ!(裏声)」

後輩「カワイイネ(裏声)」

これがやっかいなので相手が恥ずかしがっているうちにやめるのがベターである。

でも口癖だしカワイイネ(裏声)って言ってるととても楽しいからいつも引き際を見誤る。やめられないとまらない。

 

彼氏というのは、持ちつ持たれつの関係でありたいので、こっちも好きなだけ可愛がるし、相手も私を可愛がりたければ可愛がればいいので、ネズミくらい自由にカワイイネ(裏声)していい。

 

ポケモンも、基本こちらのカワイイネに反応せずただただ受け入れてくれるので、私は推しのゴクリンを毎日カワイイネするのだけど、一つ注意なのは完全に無生物(ぬいぐるみだったり携帯だったり)に対してカワイイネを連呼することになるので、はたから見たら完全にやばい人になってしまうのだ。

わたしはやばい人だけど、なるだけやばい人である事を隠して生きていきたいので、これは相当デメリットだ。

でもゴクリンは可愛い。ポケモンサファイヤでもポケモンGOでも、ゴクリンの名前を”はげ”にしている。私にとってゴクリンは”はげ”というポケモンなのだ。

はげ可愛い。カワイイネ(裏声)。

 

以上、犬派の私のものの可愛がり方。

 

 

ここからが本題、オーナーについて。

オーナーは完全に猫派人間だと思っている。犬も飼ってるけど。

一番かわいがってる猫がいて、1歳半くらいなんだけど、その子にめっちゃ猫なで声で話す。

いや、向こう見ずな猫なのでたまに怒られてる。

その猫は様々な問題を抱えている。

片目がない。もう片目もほとんど見えてない。すぐお腹を下す。くせに無駄にチャレンジャー。駄々っ子。

こういうと愛猫家の方に怒られそうだけど、なんとも癖の強い猫ちゃんなのだ。女の子。

でも手のかかる子ほど可愛いのか、もう常にべったりと母子のように過ごしている。

 

この家にもう一匹飼われている猫、たまに私のブログにも登場する子は、10歳の女の子。

実質この家の主でいいはずなんだけど、下の子が可愛がられ下の子中心生活なのを見抜いているのか、とてもクール。

もともと大人しい猫だったとオーナーは話す。

が。

 

それは猫を被った猫の姿で、猫のベールを取り払った猫は、とても猫なのだ。

彼女は私の前で猫の皮を脱ぐ。もうぐにゃんぐにゃんだ。

甘えたいときにニャンニャン言いながら近寄ってきて、ぐるぐるこすりつけて、腹を見せたかと思えば急に爪を立てて噛んでくるし、だからってこちらが距離を置くと不貞腐れるし、でも甘えたくない気分の時は孤高の女を気取るといった具合の、ただの猫だ。

出かけて帰ってきたときは何か報告される。なんて言ってるのかはわからない。でもこの場合私は上司なのかな。

抱っこしてる時脇に頭を突っ込んでくる。これは私が彼氏によくやっていた行為だ。ということはこの場合私は猫の彼氏だ。

と同時に、猫は両手を使って胸を揉んだり、ほっぺをこすりつけたりしてくる。この場合は私は彼女かもしれない。

自分の毛づくろいをしてる時、ついでに私も繕ってくれる時がある。この時の私は多分子供だ。

この頃は私が猫の後頭部の匂いを嗅ぐとゴロゴロするようになった。お母さんと思われてるのかもしれない。

こうやって整理してみて気付いたけど、猫が私の後輩モード、彼女モード、赤ちゃんモードの時だけ、私は猫なで声で接している。

たぶん弱者を愛おしむ気持ちが猫なで声の発声につながるのだろう。

 

それがわかった今となってはなんでか判明したけど、このブログを書こうと思ったきっかけは、

話がまた逸れていたけど、オーナーさんなのだ。

日本語バリバリで英語力0な日本人の私が英語圏に住み英語しかしゃべらない家に一日いて会話に参加しているとどうなるかというと、

分かるときに思ったことを単語や短い文で簡潔に喋る。

 

「ごはんたべた」とか「きょうはべんきょうする」とか「おさんぽしてきた」とか。

 

酷いと「りんご」「とり」「みどり」「かわいい」とか。完全にザコな語彙力なのだ。

 

日本語は現代文と古典のテストで(先生が好きだったから)毎回ほぼ満点を取っていたけど、

英語は赤点かぎりぎり回避するかというレベルだったので、

日本語はいろんな言い回しが出来てちょっと知識人ぶった喋り方もできると思うけど、

英語は出川レベルなのだ。二か月住んで出川よりちょっとしゃべれるようになったけど。

 

そんで、家の人の英会話を聴いてると脳みそがフル回転してオーバーヒートして振り切れる。

その結果。

 

夕方ごろ、オーナーに聞かれたことがある。

その日は特に、家の内見があって、一日動きっぱなし、英語をしゃべりっぱなしだったのだ。

「あれ?元気ないじゃない。疲れた?」

内見来た人の中で誰が一番いいか、何人かで真剣な話をしていたんだけど、どうしても我慢できなくて率直に

「I'm sleepy.」と言ってしまった。言ってからやばっと思ったけど、もう遅かった。

”Oh,you're sleepy!”

今思えばこの瞬間から、オーナーの私に対する 猫対応 が始まったのだ。

 

猫対応。

 

猫可愛がりともいう。

妹や末っ子なら耐えられたかもしれない。

でも私は長女だから!とても慣れない!

気持ちが年下モードに切り替えられれば良いのだけど、

私 は 長 女  だ か ら !どうもおさまりが悪い。

起きたら「早起き偉いね~」もしくは「お寝坊さんねぇ」から始まり、

「ばいば~いおやすみ~!」まで、

可愛がられ不足の妹キャラの人からすればぜいたくな悩みなんだけど、

私は(ry)

日本人の長子で長女のみなさん、猫かわいがり、苦手ですよね…?

嬉しいけどくすぐったいですよね。

でも人生であまり味わうことのない体験をしてるなーと思うように…満喫するようにします。