幻魔大戦 Rebirth 8巻 その2
ちょうど二回に分けたので書けますが、コミックの本体と、カバーの折込には、『髑髏の月』が綺麗にデザインされてるんですよね。
「陰が転じて陽となる」みたいな、美しさを感じますね
さるとびエッちゃんの導きにより、「宇宙を救う旅」に出る東丈。
幻魔の侵攻により、地球は全世界規模で滅亡を迎えようとしている。
(肉体的にも)魔族と化した人類は、生存本能と欲望に囚われ、殺し合う……。絶望に満ちたそんな終末世界を、丈は“言霊”のフォースで、何事もなかった元の世界に回帰させてしまう。
他の平行宇宙で既に破壊された、数多の地球世界の滅びの現実を、人々の“夢”を媒介として、唯一の希望である「この世界」に現象させる……。ほぼ完成しつつある幻魔のやり口を、エッちゃんは丈にティーチングする。
この辺り、実際に丈に“救世主の御業”を手ほどきするのはエッちゃんですが、どこかの時空に存在するはずの、覚醒した東丈の意図も、確かに感じますよね。
エッちゃん(丈のことを)「よーく知ってるダス」って言ってますし
そして、エッちゃんの作った()亜空間に侵入してきたのが、幻魔の司令官シグ
シグキターーーーーーーッ
やっぱこのひと、丈が成長してくるのずっと待ってたんですね
「早く 早く
早く
」
って、よっぽどあんた(笑)
不二子ちゃんを待つルパン的な
ある意味すごい一途な
彼が残した「キサマはいま“半分”でしかない!」と言う言葉の意味とは
多元宇宙や過去生の自分との “光の連鎖” がはっきり繋がり、彼はついに自らが「東丈」であることを思い出す。
インタルード的な『幻魔経済入門』編では、なんと『神話前夜の章』に登場した「髑髏都市」の設定……人類社会の中枢に幻魔が入り込んで、政治、経済面でも人類を支配している様子が描かれます。
こちらの“会長”幻魔と、シグと思われる“司令官”は不仲であり、別々のやり方で地球に滅びをもたらそうとしている。
ここで、神話人種を裏切ったダミアン・ブラドと、破滅世界のギルは、肉体的には別ながらも、魂的には同じ記憶を継承する存在であることが明かされます。
アンチ・サイキック部隊である「ブラックバード」を指揮するダミアン。おそらく作者の構想を上回るほどに、東丈の対立者として重要なキャラクターに育ってきてます。
「ブラックバード」は『黄金の少女』編ラストに登場したフェニックス・オペレーションの特殊部隊ですね。
『悪霊の王女』編。
「視界に入った人間は無意識に発動する力で例外なく殺される」と言う、怖すぎる少女ジル。
ダミアンが彼女の内面に見出した存在は、アニマ
『悪霊の女王』はじめ、いくつかのコミックに登場した、宇宙の深淵よりやってきた謎の霊的存在ですね。
新井亜子ちゃんファンなんで、久しぶりに会いたかったですけれど、Rebirthの舞台にはそぐわないかな
「女王」から「王女」になってるのには、何か意図があるんでしょうか。
ジルの面前で、再び対峙する丈とダミアン。
互いに力を増した二人の壮絶な超能力決戦
それを伺っていたサブが発した言葉…
「東丈は二人いる」
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