西大路八条の若一神社から、九条通りに出て京都駅方面に移動。『加藤まさをの乙女デザイン展』が行われているのは、駅ビル伊勢丹内の美術館「えき」です。
ポスター等、写真を撮ってくるのを忘れたので、チケットの半券を。

加藤まさをさんとは、「大正時代を代表する抒情画家」だということですが、ぼくも今回初めてお名前を知りました。
展示は、まさをさんが世に出るきっかけとなった、絵はがきが中心でした。原画でなくってちょっと残念でしたが、かなり時代が下った岩崎ちひろさんの時代ですら、かなり原画は(出版社によって)雑に扱われていたようですから、残っていないとしても無理からぬことなのかも知れません。
お花の中に少女の顔が覗くイラストに代表されるように、もうメルヘンそのもので(^_^)。
浦島太郎、桃太郎、舌切り雀、猿カニ合戦などの童話が、メルヘンチックに描かれたものがあって、桃太郎なんかは鬼退治した後の宝車を、人間の身体をした犬猿キジが押したりしていて、美麗ながらもシュールさも漂ってましたね。
メルヘンや子供や少女のイラストも良かったですけれど、ぼくがもっとも惹かれたのは、ベネチアとかエジプトとかの旅情溢れる風景でした。月明かりに小さくピラミッドのシルエットが浮き上がったりしてて。
まさをさんの他にも、竹下夢二さんなど、他の画家さんの作品も紹介されてまして、高畠華宵さんの妖しい魅力に、すっかりまいってしまいました(^_^)。
たとえばこの絵など(購入した絵はがきです)

タイトルは『なかよし』っていうんですけれど、絶対毒のある言葉を語り合ってるでしょうと(^_^)。冷めた虚無的な瞳がぞくぞくするほど魅力的。
思った通り、漫画家の丸尾末広さんも、華宵の画風に影響を受けてらっしゃるようです。
いやあ、大正期にして、すでにこんなすごいメルヘン画家たちが活躍してたんですねえ。
いろいろ絵はがき欲しかったのに、最終日ということであまり残ってなくって、まさをさんんのはこれのみ購入。

なんだかぼっちなとこにめっさ感情移入してしまって(笑)、だんだん染みて好きな一枚になってきました(^_^)。
胸の裡の乙女な部分にいっぱいシゲキを受けて、また明日から頑張っていかなあかんなあって思いました。
ちなみに最近イサムちゃんマイブームです(^_^)。