今日は広島原爆の日でしたね。
ふとつけたお昼のニュース、各地で平和祈念式典が開かれる中、奈良に「広島大仏」という仏像がいらして、朝8時15分に合わせて子供達が集まって、式典が行われている映像が写っておりました。
この広島大仏さん、敗戦の5年後に原爆ドームにほど近いお寺に祀られ、大変な信仰を集めるものの、別のお寺に移されて以来、長らく行方不明になっていたのが、なんと去年奈良で発見されたそうなんです。
これはもう、本日この日にお逢いするしかないでしょうと、急遽昼から車で出発いたしました。
今日も普通に37度越えので、空はもうザ・夏空!!
まぶしい青空に、入道雲が幾重にも重なって、すごく奇麗で。時々車を停めて写真を撮ってしまいました。

この大仏さんがおわす極楽寺は、法隆寺にほど近い場所にあります。
よく地図を確認してませんでしたので、法隆寺駅周辺で少し迷ったものの、無事到着。昔ながらの住宅街の中、細い路地の奥にあります。

路地より見上げた夏空

山門
今日は平和祈念式典があるため、門を潜ってすぐにテントの受付ができておりまして、一声かけてから境内へ。拝観料などは決まってなくて、志納ということでお賽銭箱に入れておきました。

境内。左が本堂
お堂は、真新しいものが二つありまして、まずは本堂へ。
はあ、ご本尊の阿弥陀如来さま、お奇麗……。
半丈六くらいの阿弥陀さま坐像。金箔が剥げて、ほとんど黒いお肌をされてるのがしっとりと落ち着いて美しいです。
脇侍には、小さい観音菩薩さまがお二人いらっしゃいますが、もともと他のお堂のご本尊として祀られていた方で、三尊としてつくられたのではないそうです。でもそれがお寺の雰囲気には合ってる感じでした。
さらに両脇に、2mを越える二天さま。
ちょっとユーモラスなお姿です。
他にも、曼荼羅やら小さい仏さまやらが、お堂の奥にたくさんおわしました。
そして、広島大仏さまがいらっしゃる大仏殿に。

4mを越える阿弥陀如来坐像。
中央のものに比べると、なんとなくアンバランスだし、質感が違うお顔は、もしかしたら後補なのかも知れません。
でも、存在感はすごいです。
いろいろな物を観てこられた、切ないお顔。
まさに、流浪の仏さまで、もとは平安時代に山形でお産まれになったのが、戦後広島で信仰され、そして奈良の聖徳太子ゆかりの地に。
写真を撮るのは控えましたが、リンク先↓でお姿は拝めます。
不明の「広島大仏」奈良の寺に
http://www.47news.jp/CN/201105/CN2011053001001011.html
広島大仏(極楽寺)について
http://www.town.ando.nara.jp/contents_detail.php?frmId=331
ゆっくりお参りを済ませて、あまりにも暑くって頭ふらふらしてきましたんで(@_@;;、境内の自販機でジュースを買って飲みました。
ご朱印も書いていただけるということで、お願いしましたら、これがまたすっごく奇麗な字で書いていただけて。感動してしまうほどでした。
境内には他にも、仏頭や石仏の弁天さまなどがいらして、なかなか見応えがありました。

ここまで来たら、ぜひに! って、弥勒さまにお逢いすべく中宮寺まで行ったんですけれど、拝観4時半までで、しかも15分前には入らないといけないとかで、ほんの数分の差で拝観することができませんでした……(涙)。
まあ日頃の行いですね(^_^;;。
ついで参りになっちゃいますし、見れたとしてもゆっくりはできなかったので、またぜひぜひ。

中宮寺の上あたり、龍雲が
車に乗って、帰路についた辺りからぽつぽつ雨が降り始めて、見る間に前が見えないほどの豪雨に!
なんだか禊ぎをしてもらってるみたいで心地よかったです。
奈良市内を抜ける時、東にうっすら虹が見えておりました。

極楽寺、あまり有名でない小さなお寺に、こんな素晴らしい仏さまがいらっしゃるんですね。
またいつか、8月6日にお参りしようって思いました。