愛宕山は京都の北西に位置し、北東の比叡山と対になって、都を守護する重要なキースポットになっております。火伏の神様、全国の愛宕社の総本宮。京都人は「あたごさん」って呼んでおりまして、ほとんどの家の台所には「火迺要慎(ひのようじん)」のお札が貼ってあります。
京都南部からでも、その山容ははっきり見えて、なんとなくですけれど、心のどこかでいつもお山を意識しながら生活しているところがありますです。
愛宕神社
http://kyoto-atago.jp/index.html
今回登りましたのは、その「火迺要慎」のお札をゲットする為。うちの集落では、月イチで誰かがお山に登ってお札をもらってきて、家々に配るという風習があって、その順番が7年に一度くらい回ってくるんです。前々回くらいから、ぼくも付き合うようになっておりまして。
当日、ほんま見事な快晴!
おにぎり持参で、両親とぼくの3人で登る予定が、なんと甥1号が熱を出してしまって(^_^)、母は居残ってぼくと父と二人で車で出発。丸太町通りをほぼ突き当たりまでいって、右折するのはだいたい覚えてたんですが、父が「こっちや」言うのを素直に信じて右折しましたら、思いっきり高雄の方に抜けてしまって、それでほぼ30分ロスしてしまいました……。ほんま迷惑なナビの典型であります(-_-;;。
清滝口に着いて、登り始めたのが11時半くらい。
清滝川を渡って、小さな鳥居を潜って、いきなり急な上りに。

清滝川

登り口
なにせ陽光燦々状態ですので、下界の体感温度は32度くらいの感じでしたが、この日は湿気が少なくすっかり初秋の空気で、木陰に入るとひんやり心地よく。

登り始めてすぐの辺りに「お助け水」という湧き水が。まだまだ余裕でしたので、とりあえず数口いただいて、ペットボトルを一杯にして。冷たくってすごく美味しいお水です!
カメラ片手に、気持ちよく登ってゆくぼくとうらはらに、杖をついて一歩一歩ひいひい言いながら歩を進める父(^_^)。リタイアしてから、登山サークルみたいなのに入っとりましたので、前回なんかは余裕の顔で登ってましたのに、さすがに年をとりましたですねえ……。膝も辛いみたいだし、なにせ今年の春は心臓も悪くしてますし。
もう登頂ははなから諦めているようでしたので、遥か眼下の父に「先行くし! 無理すな!」って声をかけて、自分のペースで登ることに。



五合目の休憩所で少しゆっくり休憩。

五合目休憩所
石垣があったり、少し開けた場所があったりするのは、かつて茶店があった場所なんだそうですね。東屋に座って、茶店の跡をぼ~っと眺めていると、往時の賑わいが偲ばれます。昭和初期には、山上までケーブルで行けて、遊園地やホテルまであったと言いますから、今のUSJみたいな一大観光地だったのかも知れないですね。
この五合目で、気温23度。山上と下界では、10度も違うと言います。
五合目を過ぎると、なだらかな道が多くなり、頭上に覗く青空も大きくなってきます。
……って、やっと五合目? こんなに遠かったでしたっけ? さすがにしんどくなって、吹き出る汗をタオルで拭うわたくし(^_^;;。
うつむいて、足下の段ばっかりを見て登ってますと、もうしんどいばっかりなんですが、ふと見上げたら、木の葉を透かして陽光がきらきら! 樹々の間は真っ青な青空! 涼風が、心地よく吹き抜けてゆき。めちゃきれ~。このへん人生と一緒で、やっぱうつむいてばっかいるとダメなんですね。(ちょっとええ話し)

一丁ごとにいらっしゃるお地蔵さまに、ご挨拶しつつ。少しひらけた場所に、樹が祀られた祠があって、そちらにもお参りして。


七合目に辿り着いたのが1時ごろ。此処からは、京都市内一望の絶景~!!
休憩所で包を開いて、母が握ってくれたおにぎりをゆっくりいただきました。

続きまっす