さらにさらに、この日はほぼ五十年ぶりという、秘仏の御本尊、十一面観音菩薩さまの御開帳が行われており、にまにま笑いながら本堂へ。
向かって右手から本堂に入り、正面の厨子を回ってさらにその奥手に、大光明殿という収蔵専用のお堂が新しく建てられていて、そちらに秘仏さま達はいらっしゃいました。
光明殿奥の段上に居並ぶ方々を、少し離れた入り口より拝観する形。入殿はできません。
す、すごい……。びりびりきますよこの方たち……。
中央に、向かって左にご本尊の十一面観音さま、右に千手観音さま。その左右に、毘沙門天、帝釈天、梵天、十一面観音さま、が別れていらっしゃいます。
十一面観音菩薩さまはどっしりとした穏やかな表情。シンプルな宝珠形の光背。お身体の木目がすごく奇麗なプリミティ仏さまでした。千手観音菩薩さまはすらっとして厳しい表情。お二人とも、人間比の等身大くらいでしょうか。綺麗というよりも、蠱惑的な美しさとフォースがありましたです。すごい人達でした。
光明殿に至るまでの内陣には、薬師如来さまや十二神将さまたちもいらっしゃり、空海の法衣などの展示物もありました。
御朱印を頂いてから、さらに上方にある弁天堂前で、風景を見つめながらしばし妄想タイム。
大千手観音さまのお顔、忘れ難しでした。
そこでもうお腹いっぱいで、帰りたいくらいだったんですが(^_^)、せっかく来たからと、和歌の浦の辺りを散策。ほんまに何もない海辺を、何をすることもなくただぼ~っと歩いておりました。海も空も綺麗でした。
ただ、交通の便がめちゃ悪くって、しかも間も悪くって、道を間違えたり目の前でバスが発車したりで、結局10キロ近くは歩いたんやないかと思います(^_^;;。あほうですね。観光というよりもちょっとした禊でした。海神の雰囲気色濃く漂う玉津島神社と塩竈神社にお参りできたのは良かったです。和歌山タウンは今回はパスでした(^_^)。
これから、数百年に渡って拝まれ続けるであろう大仏さまの開眼法要に立ち会うのって、かなりエキサイティングな経験でした(^_^)。仏像を想うことって、数百年スパンで世界を観ることでもあるんですよね。今生になるか来世になるかは分からないですが、きっとまたお逢いしたいと思います。

十一面観音さま御影

紀三井寺ご朱印