今からもう32年も前、1987年11月の話です。当時自分はまだ岩手の実家を出る前、高校 3年生の2学期の修了テストの最中だったと覚えております。金曜の夜遅くまで勉強して布団に入って寝落ちするためにつけたラジオのチューニング中にその歌声が聞こえてきました。

花岡幸代さん

 

当時はもうバブル目前、日本の音楽業界ではバンドブーム直前くらいの頃だったでしょうか?そんな中で流行に流されないギター一本というスタイルとまっすぐな歌声。いいアーティストを見つけたと偶然の出会いに感謝しました。が、情報は放送局がラジオ日本というとこだけ。それならと翌週もラジオ日本へとダイヤルを合わせていました。おそらくは11月28日の放送、後に「三四郎」の名でデビューする藤本三四郎さんがゲスト出演なさってたときです。どうやらこの花岡幸代さん、まだデビューはしていない方のようで活動はこのラジオ「フォークランド」と東京でのライブだけのようした。それならと翌週からビデオデッキでタイマー録音を開始します。翌年4月から進学のため盛岡に引っ越しましたが録音はタイマーかけ忘れたり失敗しながらも最終回まで続けました。
関東ローカルの放送を岩手で聞くのですから雑音は多いは電波が弱くなってほぼ無音になるわ…でも毎週が楽しみでしたね。
この録音した「フォークランド」約50回分はCD「黄金時代のルイアームストロング」と並んで今でも大切な宝物となっております。



花岡さんは1991年にデビューし2枚のアルバムと3枚のシングルを発表します。自分はと言えば「フォークランド」から離れられず綺麗にアレンジされたCDにどこかで馴染めないでいました。就職して音楽そのものから遠のいてて買わなかった3枚目のシングル「HANDS」、中古ですんごい値段で取り引けされていたとか… そうさせる「何か」を持っている方です。


 

そういうアーティストなんです。

毎年今頃になると思い出します。

 

つづく