公演名:ザ・カブキ
(東京バレエ団、60周年記念シリーズ10)
会場 : 高槻市公演芸術文化劇場南館 トリシマホール
日時 : 2024年10月18日(金)
18時半~20時45分(休憩20分)
観覧場所 1階21列28番
概要
歌舞伎の「仮名手本忠臣蔵」がモチーフ。
東京バレエ団創設者の佐々木氏に依頼され、東京バレエ団のために、ベジャールが振り付けた作品。
1986年4月初演、同年8月25日から約2か月半ヨーロッパ公演。
五大オペラ座、特にパリオペラ座は万雷の拍手とブラボーに包まれた。
ベジャールは、歌舞伎役者とも親交が深い。
1986年2月には、2代目猿翁がスーパー歌舞伎の第一弾「ヤマトタケル」を新橋演舞場で初演。
同年、4月には「ザ・カブキ」をベジャールが東京文化会館で開幕。
猿翁門下が、歌舞伎の化粧の手伝いをし、初演には、玉三郎とともに駆けつけた。
ちなみに、「黒塚」は初代猿翁が、ロンドンでディアギレフが創設したバレエ・リュスの舞台をみて影響を受けて創った作品。
安達ケ原の鬼女がバレエダンサーのように爪先だってフワフワ踊る舞台に仕上げた。
私は、澤瀉屋の演目のなかでも、特にこの「黒塚」が大好き
後向きの長袴で、下手から上手にジャンプしながら3~4歩
2代目猿翁の孫、團子ちゃんなら運動神経バツグンで期待できそう
感想
①歌舞伎がバレエになり、ベジャールの感性がやはり天才
振付も日本的で独創性があり、衣裳の解釈も日本人の感覚を超え、素晴らしい
特に討ち入りの時の男性群舞は迫力があり、28名の逆三角形のラインが見事
白と黒の法被のような討ち入り衣裳が、勇ましい
そして、ラスト、白の死装束を身にまとい、正座で切腹し前に全員が倒れる。
美しく切なすぎる白の世界に思わず、涙
②音楽は、録音。
浄瑠璃の言葉が聞き取りにくく、ちょっと残念
バレエの動きへの相乗効果がない。
浄瑠璃、昔は確かに聴きにくかったが、今の歌舞伎の浄瑠璃は聞きやすくなっていて、役者さんを盛り上げている。
昔の録音を使っているのだろうか?
ツケ打ち(拍子木のようなもので、床を叩く)は上手横で叩いていて、そこは歌舞伎っぽくていい感じ
ダンサー達の動きに、迫力が加わる
③ゲストダンサーは、上野水香さん、久しぶりに拝見したが、妖精の様に儚く美しい
ただ、和物のせいか、首がちょっと前気味なような?
主役の柄本弾さんはじめ、さすが東京バレエ団
塩治判官の樋口祐輝さん、品があってよかった。
赤いふんどしの8人にはビックリ
敵を探し、次々と襖が現れ、襖を破っていく様が面白い
とにかく、ベジャールの振付は最高
また、この演目、是非見たい
友人も、大阪でこの演目、今までやってないような?と。
友人と、ちょっと早い夕食。
4時高槻駅待ち合わせ、来ないなと思ったら、なんと私、手前の茨木で待っていた
4時半から6時過ぎまでイタリアン
食べすぎた
劇場前
トリシマホール外観(2023年3月開館)
座席が広く、全席との距離もあり快適
入口
会場内
後、2~3列が空いてたが、大阪から20分の郊外
駅から7~8分はちょっと
帰りが遅くなるので、夕食早めになります。
パンフレット とキャスト表