七月大歌舞伎
7月6日(金)
会場: 松竹座
座席: 2列中央
夜の部
①俊寛
幕間 30分
②吉原狐
あらすじ
①俊寛(しゅんかん)
【絶海の孤島で起きる悲劇】
鬼界ヶ島に流罪となった俊寛(仁左衛門)成経(幸四郎)康頼(菊之助)。
俊寛は、成経が島に住む海女の千鳥(千之助)と夫婦になることを聞き夫婦の盃事を行う。
そこへ都からの赦免船が到着し、成経と康頼の二人が許されることが知らされる。
自分の名がない俊寛は嘆くが、俊寛にも赦免が告げられる。
しかし、千鳥の乗船は許されず、悲嘆にくれる千鳥の様子を見た俊寛は、自分が残ることに。
孤独と悲哀を描き出す近松門左衛門の名作。
②吉原狐(よしわらぎつね)
【情緒あふれる、おかしくもほのぼのとした人情噺】
ところは吉原仲之町。
三五郎(幸四郎)は吉原で芸者屋を営んでいる。
三五郎の娘で芸者のおきち(米吉)は、早とちりで失敗談に事欠かず、落ち目の男を見ると狐がついたように惚れてしまうというところから、吉原狐とあだ名をつけられている。
そんな三五郎とおきちがいるところへ芸者仲間などが登場してひと騒動。
越後屋孫之助(隼人)
仲働お杉(虎之介)
貝塚采女(染五郎)
勘違いから巻き起こる楽しい人情噺。
感想
①仁左衛門さんの出から始まるが、男前過ぎてビビった

容姿端麗とは、正にこの事、美し過ぎる

平家に謀叛を起こした反逆者、流人となった孤高の人が、仁左衛門さんに重なる

前半の物語は、わちゃわちゃしてて、浄瑠璃を聴きながら、なんと寝てしまった

起きたら、一人取り残された俊寛の大熱演

波に呑まれたり、最後は、崖をよじ登り、松の木に縋りつき、慟哭

ラスト30分、人間とは何か?孤独、執念•••考えさせられた。
さらに、崖を4〰5m登る体力にビックリ

上の方は階段が数段あったが、下の方は、滑りながらよじ登りで、超リアル

②米吉さん、初めて拝見しましたが、可愛くて色っぽくてビックリしました

声も高めで、女形にピッタリ

虎ちゃんは、中働とあったので、端役かと思っていたら、幸四郎さんの恋人で重要な役

中働の地味な着物での出、「成駒屋」と大向こうがかかり、私、大拍手👏
周りもつられて👏👏👏👏👏
台詞回しも凛とした声で、光っていた

隣席の方、誰か確認する為か、チラシ見てた

見どころは、身を張って、おきちを助ける場面で、主役を食うかのような大熱演







上手かったですが、ちょっと抑えた方が、余韻があり良かったかも?
真面目に全力100%でぶつかるのも良いけれど、
80%で、20%はお客さんが余韻の中で感じた方が、100%を超えるのでは•••と。
なので、中働の目立たない演技の方が、声と姿が素晴らしいので、何もしなくても印象に残る

その他
松竹座、100周年で、豪華メンバー。
虎之介さん、千之助さん、松竹座初お目見えの染五郎さん、皆さん初役で、立派にお父様のお役を引き継がれた。
隼人さん、米吉さんと若手も育ち、ベテランが脇をガッチリ固め、見応えありました。
ちょっと寝たけど(笑)
松竹座