七月大歌舞伎
7月3日(日)
会場: 松竹座
座席: 2列中央上手通路
(第一部)
①八重桐廓噺 12:00~12:55
幕間 30分
②浮かれ心中 13:25~15:15
あらすじ
①八重桐(片岡孝太郎)は以前、荻野屋という妓楼で全盛期を誇っていた。
ある日、岩倉大納言の息女の沢瀉姫(千之助)の屋敷に。
そこで、その時、二世を誓った坂田蔵人時行(松本幸四郎)に出会う。
今は、煙草屋に身をやつし、そこに妹の白菊(壱太郎)が親の仇討を討ったと知らされる。
敵方は、白菊を捉えようとするが、源頼光に助けられると、敵は頼光を陥れる。
源頼光は、沢瀉姫と二世を誓った仲。
蔵人は、その恩に報いるため、その場から駆け出そうとする。
相手が強すぎると八重桐に言われ、悔し涙を流し自害。
そして、自身の臓腑を八重桐に含ませる。
そこへ太田十郎(虎之介)が沢瀉姫を奪いに来る。
夫の一念が宿った八重桐は山姥となり、大田十郎他を蹴散らす。
②井上ひさし原作の「手鎖心中」より
大店の若旦那(中村勘九郎)が絵草紙作者になると言って、一年間勘当を願い出る。
長屋のおすず(七之助)と、一年で別れると持参金付きで婿入りするが、おすずは知らず。
本が売れる様にと、元花魁と心中を偽装しようとするが、手違いで殺されてしまう。
感想
①主人公の八重桐がちょっと首が前傾しすぎるせいか、老けて見え、幸四郎さんと釣り合わず。
元、遊女で全盛期を誇っていたなら、美しいはずが・・・残念。
また、山姥になった時の迫力が・・・。
虎之介さんは、赤っ面の役で、いつもと全然違う。
顔は赤塗
で、身体には詰め物で大きく見え、「睨み」もあり、声も荒々しく太く、「荒事」見事でした


ただ、あんな声出して、声が太くならないか心配

後で、番頭さんから赤っ面の役は、14歳以来との事。
ただ、山姥と争う場面は手下で、虎之介さんはほぼ無。
まあ、あの衣裳じゃ動くのも大変なので、無理はないかもしれないが、彼の立ち回りは、流れる様に美しいのに残念

夜の部は、打って変わって可愛い女形なので、楽しみです

②この演目お父さんの中村勘三郎さんが初演で引き継がれたとの事。
勘九郎さん、好演でした

七之助さんの女形、声が前より、高めで繊細で可愛かったですが、凄むところは男の太い声でお見事

勘九郎さんはじめ、七之助さん、幸四郎さん隼人さん、鴈治郎さん、扇雀さん・・・と豪華。
ただ、展開があちこちと散らばり過ぎ感あり。
喜劇の要素が多いせいかもしれないが、脚本がもう少しシンプルでもいいような?
最後の宙乗りが唐突すぎたのは、初日のせいかもしれませんが・・・。
楽しい演目には違いありません。