壽 初春大歌舞伎
1月8日(水)
会場:大阪松竹座
開演 4:15~終演 8:20
観覧場所 9列4番
①義経千本桜 4:15-5:25
幕間 20分
②夕霧名残の正月 5:45-6:05
幕間 30分
③大當り伏見の富くじ 6:35-8:20
あらすじ
①吉野の山奥の館に囚われている源義経のもとに、家臣の佐藤忠信(愛之助)が、
一人で訪ねてくる。
程なく静御前(壱太郎)も到着するが、一緒に旅をして来たはずなのに話が噛み合わず。
静御前が初音の鼓を打つと、忠信は狐の姿に。
実はこの鼓の皮に用いられた狐の子で、両親を慕い、佐藤忠信に化けていた。
虎之助さんは、義経の家臣駿河次郎。
②舞踏劇
藤屋伊左衛門(中村雁治郎)は、落ちぶれて気を失い、亡くなった遊女夕霧(中村扇雀)
が現れるが、やがて、その姿を消す。
虎之助さんは、太鼓持ち。
③紙屑屋幸次郎(幸四郎)は潰れた店を再興しようと一生懸命働いているが、
太夫(鴈治郎)にも夢中。
幸次郎は一攫千金を夢見て、伏見稲荷の富くじを買い大当たりするが、波乱万丈
の展開に。
虎之助さんは、島原の太夫小鳥。
感想
①狐役の愛之助さん、ちょっと貫禄あり過ぎて、この役似合わないかも。
子狐で親を慕う感じが、声が太いせいもあり、哀れさが余り感じられなかった。
家臣役の虎之助さん、立ち回りも、座っていても、ラインが美しい。
②虎之助さん、太鼓持ちのおどけた役もお上手。
正座から、ちょっとジャンプ気味に一気に膝を伸展さし、直立姿勢に。
バレエダンサーのような身体能力の高さにビックリ。
③演奏が、バンド演奏(生ではない)で、ちょっと現代的な喜劇。
お正月の華やかな感じには合っているが、タメ口的な言葉が多用されていたの
が、少しうるさく感じた。
幸次郎役の松本幸四郎さん、似合ってました。
鴈治郎さんの女形、初めて拝見しましたが、お上手で愛嬌がありました。
虎之助さんの小鳥太夫役、男に騙されたと怒ったり、泣いたり、表情の変化が
ちょっとコケティッシュで、現代的な感じがしました。
最後の舞踏は、美しかったです。
雑感
中村虎之助さん、私の目には、一際異彩を放っているように感じました。
私は、日本舞踊は習っていないので、上手い下手は判りません。
日本舞踊は、胴体は静止していて、四肢が動くと言うイメージがあります。
しかし、虎之助さんは、手は肩甲骨から伸び、足はおへそ辺りから伸びて
いるというか・・・。
四肢が体の中心から伸びているので、バレエダンサーのような躍動感が
あります。
ケレン味のある「義経千本桜」の主役、早く拝見したいなあと思いました。
昨年11月、小倉での「平成中村座」と比べると、スピード感がないというか、
ちょっと眠たかったです。
座頭の勘九郎さんの機動力、斬新さ、若手の統率力が光っていました。
売り出し早々、完売になる訳に納得しました。
松竹座


緞帳