今日、私は恋に落ちた。

それは、朝「山内惠介の歌の道標」で山内惠介さんの声が終わり、他の人の声に変った瞬間の出来事。

時と時のはざま、空間に、私は挟まれてしまった。

窓の外、雲の谷間より雨粒が激しく落ちる。

今しばらくは、ただ眺めていよう。他に思いつく術がない。


しばらくすると、雨はやみ、薄く日の光がさしてきた。

私は、日常に戻り、バレエのレッスンの用意を慌ててしていた。

日曜のレッスンは三週間ぶりで、その後、友人とランチに出かけた。


このイタリアンレストランには、日曜はバレエの帰りに必ず立ち寄る。

いつもは、一人で行き、お店の方と、その日のメニューについてあれこれ話すのも楽しい。

日曜日だけ特別メニューで、季節の食材を使われるのも嬉しい。

この日は「解禁!柔らかく煮込んだアユのコンフィ」が少し珍しく、味も深い。

今日は陽気な友人が、とめどなくしゃべり続けている。

しかし、ワインのせいか、私の頭は、ただボーッとしていて、友人の顔をみながら、軽く相づちを打っている。

食事が終わり、外に出ると、6月の陽光がまぶしい。


家に帰ると、KEISUKE日記が更新されていた。

網走、その地から、オホーツクの海は、どんな色に見えるのでしょうか?


私は、お気に入りのグラスにグレンリベットを少し注ぐ。

懐かしい香りとともに、今宵は夢世界の住み人になりませう。