我々手技療法家には、
やっぱり手技の腕って一番大事なんですよね。
最近はマーケティングって言うか、集客とリピートのテクニックばかりが流行ってる印象ですが、
ま、確かにそれもとっても大切ですよ。
どんなに良い手技・良いテクニックを持っていても、まずは誰かに知って来てもらわないと、困ってる人を助けることってできないですから。
でも、やっぱり本当に良い施術家って、
しっかりとした技術を持っていて、どのタイミングでどういう施術をするのか?
って言うことが明確にわかってないと、ホントの意味で来てくれた皆さんによろこんで頂くことって出来ないですから。
以前、別のブログでドレイファス理論って話を書きましたが、
手技をマスターする上でこの考え方ってとっても参考になります。
器用貧乏って言葉がありますが、なんでもすぐに覚えちゃって取り敢えず出来ちゃうような器用な人っていますよね。
でも、そういう人って出来ちゃうだけにそこから深い部分まで理解を深めていく前にやめちゃう人って多いような気がします。
なんだかわかった気になっちゃうんですね。
上のブログのなかでも「2次無能力」って話を書きましたが、
「熟知よりも無知の方が自信の源になる」
っていう、見えないからこその自信というか、そういうの、Tenも実は経験してきているのでとってもよく分かるんですが・・・。(^_^;)
Tenは24年ほど新陰流という古流の剣術をやり続けていますが、
これ、ひたすら同じカタをやるんですよ。
全く同じカタを、同じ手順で、同じ間合いで、同じ拍子で、同じように、24年間繰り返してきているわけです。
でも、いまだに満足行くまで出来るようになってないんですよね~。
それは、そのカタの中に埋め込まれている色んな教えだったり、古人の考えだったり・・・、
色んなモノがそのカタの中に埋め込まれているってことがやればやるほど観えてくるからなんです。
そういうことに気づいていくたびに、ただ同じことを繰り返しているだけなのに、
どんどん難しくなっていくんですね。
「ああ!そうか!分かった!!」
って思うたびに、その先に無限に広がる世界が見えてきて、どんどん深く練るというか、深い要求が観えてくるというか・・・。
でも、ある所を越えると、結構他の色んな物を見ても段々その意味が見えるようになるというか、
同じことをひたすら繰り返してきたからこそ見えるものが出てきました。
多分これがドレイファス理論でいう第4段階ってことだと思ってるんですが、
ある時から、他の流派の動きとかを見て、自分では出来ないんだけど、それってこういう意味なんだよね、だからこういう動きをするんだよね、
だから、多分この次の段階のカタはこういうことをするんよね。
っていうのが見えるようになってきたりとか。
これ、手技でも実は同じだと思ってます。
どんな手技でもそれをちゃんと使えて結果を出せている先生がいるってことは、どんな手技の流派でも使えるものなんです。
で、どんな流派でも良いのでそれをとにかく深く練り込んで行けば、そして一度ある段階を突き抜けてしまえば、色んな事が観えてくると思うんです。
なので、どんな手技でもどんな流派でも良いのでまずは1つをとことんやってみるってのがとっても大事なんですね。
これが手技が上手くなる、自分の手技のレベルを上げる最大のコツです。
最近は色んなセミナーとかありますが、
まあ、Tenも以前は毎年200万位つかって色んなセミナーに出まくってた時期も有りましたが、
楽しいんですよね~。
知らないことを知るのってとっても楽しいです。
ああ、こんな見方もあるのか、こんなやり方もあるのか・・・、
そんな感じで色んな物を吸収して・・・、
でも、普段の施術の中で使える方法なんて限られてますよね。
なら、一番得意なものを練り上げるっていうのがまずは大事です。
そして、その一番得意なものを練り上げて行って、それがあるレベルを越えると・・・、
いろんな世界が広がってるのが観えてくるんじゃないかなと思います。