緑の芝生の中庭で
オレンジの大きな風船にぶら下がって
遊んでいた
地上からほんの少しだけ浮く程度で
ちょっと足を伸ばせば
地面に届く距離
理想的にお気に入りの景色は
プライベートビーチに続く庭の端には
パームツリーが風にそよいでいる
僕は素足でジーンズとシャツ姿だった
風が少し出て
風船が少しずつ回転を始め
そして少しずつ地面から離れていく
すぐにまた降下すると思っていたけれど
回転しながら上昇して
家の屋根が見える高さになった
怖くて風船を離して
落下したい気持ちがあったけれど
怖くてつかまっていた回転で目が回りそうと思っているうちに
高度はどんどん上がって
にっちもさっちもいかなくなった
そのうち回転は止まったが
上空の偏西風で
風船は横に流されていく
上空からの景色はまるで飛行機の着陸時の様だ
横方向のスピードはどんどん変わって
とうとう陸地から離れて海上に出た
このまま海に飛び込んだら助かるかもしれないけれど
この高度では海面はコンクリートと同じと
聞いたことがある
幸い陸地と海が交互になる地形
何とか陸地に近いところへと思っていると
風船がどんどんしぼんでいる
高度もそれにあわせて下がっている
陸地に近いところへ・・・
風船が僕の頭くらいに小さくなって
しわしわになって来る頃
高度も数百メートルになった
もうつかまっていても意味がないと
離した
それまでの横風で横方向のスピードがついていたので
意味があるかどうかわからないけれど
風船を放して鳥のように両手を大きく広げて
陸地に近い海上に着水できる態勢をとった
うまく着水できそうだ
海の別荘も見える
着水直前に大きなアルバトロスとすれ違った
まさしくグライダーだ
アルバトロスは大きく目を見開いて
あまり見かけないやつが飛んでいることに驚いているようだった
着水
白い砂浜で海水は暖かく
どこかの別荘の裏庭のビーチだった
たいへんな距離を流されたはずで
徒歩で帰れるとは思えなかった
助けを!
個人宅の庭を歩いているとへたすると銃殺されかねないので
慌てて道路へ出た
ちょうど石造りのロマネスク様式の教会から
人々が出てきた
どう見てもヒスパニック系だ
ドンデ エスタ アキ?(ここはどこ?) メヒコ?(メキシコ?)
スペイン語が通じない!
確かに彼等が身につけているのは中米の民族衣装だ
とほうにくれつつも
胸ポケットに数枚の紙幣が入っている
これで電話を・・
もしかしたら国際電話を
とんかく電話で助けを呼ぼう
それ以外に自分を証明するIDはないのだから
石畳の路地を少し歩くと
神父さんの後を
白人女性が向こうから来た
英語でここはどこですか?
アメリカではないのでしょうか?
--アメリカですよ--
との返答は希望をくれた
メキシコじゃないのですね!
喜びと同時に頭の中に地図が浮ぶ
メキシコ湾に沿ってテキサスからメキシコとのボーダー・・
もしかしたらフロリダ側かも?
一安心して
もう一度、頼みの綱の胸ポケットを覗いた
確かに数枚の紙幣があるが
赤色で100の数字
血の気が引いていくのを感じた
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そこでようやく目が覚めた
どう考えても
台湾元か中国元で緑のUSドルではないよねぇ
最近台湾と中国に行くものだから
最後がこのざまでした
よく夢の内容を覚えていました