献体
父が献体を希望したのは
もう20年近く前のことだと思う
友達から献体の話を聞き
自分も最後まで誰かの役に立ちたいと思ったらしい
父はそういう人だったんだ
献体はさすがに家族の同意なしでは受けられない
同意書にサインするとき
さほどイヤでもなく
じいちゃんだからどうでもいいと
今思えばとんでもない考えでサインしたのだ
そのときは思い出さなかったんだ
献体の話を
別の角度から聞いていたことに。。。
大学の頃
何のバイトが一番稼げるかという話を
先輩としたことがある
そのとき教わったのが
献体の見張り番だった
遺体は使われるその日まで
ホルマリンのプールに漬けられている
しかし時々浮き上がってきてしまうので
それを棒でつついて
また沈めるんだそうだ
今思えば
父はそのホルマリンプールに入り
棒でつつかれることになるのだ
なんだか解剖されるより
そっちの方がずっとイヤだ><
しかしそのことに気付いたのは
父に死が迫りつつあることを感じてからだった
初めて献体がイヤになった
でも白血病になり
ここまで生きて頑張った生命力は
なんらかの形で体に証明されているかもしれない
それが何かわかれば
今後の医療の発展に貢献できるかもしれない
そう思うと
死んでまで人のためになる父は凄い人だよなぁと
かえって誇りに思うようになった
この体は誰かに解剖してもらうべきだって
でもいざ話を聞くと
カルテが大学に回るわけでもなく
病気が何であるか関係なく
単純に大学生が実際の体で勉強するためだけに使われるらしい
なーんだ
もっと有意義かと思った(`ε´)
ちょっと特殊な病気にかかった人の体は
それなりの人が解剖して
今後の治療に役立つ何かを見つければいいのに(-""-;)
でもまぁ今更何を言っても始まらない
システムは変えられないのだ
父の体を解剖することになった人が
父から色々なことを学んでくれれば
それでいいと今は思っている
んがしかし!
この献体ってやつが
また私に面倒をかけることになるのだ!!