今では日本人にとって一般的になったネットオークションですが、その礎を築いたのはヤフオクと言ってよいでしょう。
かつてはYahoo!オークションという名称でしたが、略称の「ヤフオク」が広く知られ、それが正式名称になるほどの人気を勝ち取りました。
◎本来は日本向けのサービスではなかった
もともと、ヤフオクはアメリカ向けのサービスとして開始されたという経緯を持っています。
日本でも競売などの歴史はありますが、やはりオークションが盛んなのは欧米ということもあり、海外進出を狙ったものと思われます。
しかし、1999年9月28日に日本向けにYahoo!オークションが開始されると、誰もが手軽に出品・入札できるシステムが評判になり、利用者もどんどん増えていきました。
結果的に、欧米からは撤退したものの、日本ではオークションサイトとして強い人気を集めています。
◎誰でも・何でも売れることが新しいメリットを生んだ
ヤフオクの特徴として、一部の出品禁止物を除き、商品の種類を限定していないことが挙げられます。
言い換えれば、本来市場ではゴミ扱いされるようなものであっても、ニーズがあれば商品価値が生まれるようになりました。
一見「これ誰が買うんだ?」と思うようなものに、値札がつく可能性が出てきたのです。
また、ルイヴィトンなどのブランド品についても、市場価格よりも安値で手に入る可能性があることから、せどりを考えて利用するユーザーも増加しました。
◎ライバルとなるネットフリマの存在
ネットオークションは、日本でユーザー数を伸ばしていたとはいえ、やはり多くの人にとっては勝手が分からないジャンルでした。
そこに、あらかじめ値段を決められるメルカリなどのフリマアプリが台頭し、ヤフオクもシェアを削られることとなりました。
対策として、即決価格を事実上の値札とする「フリマモード」を搭載したアプリを発表し、フリマアプリに取られた顧客の確保に動いています。
これからも、どのような進化をヤフオクが遂げていくのか、新たな動きに注目したいところです。