韓国の総選挙が行われている。
隣国の友国の選挙である。もう少し盛り上がっていいと思うが日本のマスコミは配信記事程度である。
NHKの速報によれば、与党セヌリ党が過半数割れ、野党、共に民主党が微増。第三極国民の党が躍進でハングパーラメントの公算大である。
この感じはまさにイギリス国会と同じだ。東洋の半島国家が先に西洋民主主義の轍を踏んだ形だ。


今年度の国会で1票の格差をめぐる、国会の定数是正はようやく第一段階に入ったとこだろう。第一段階と書いたように、これまでの繰り返しの訴訟を受けてのようやくの行動。あまりにも遅く、決して褒めるに値しない。

さて、先般ほぼ決定稿となった衆院の区割り審議会報告はなんとか合格LINEの改革案と言えるだろう。当然のことながら都市部の定数増、農村部の定数減となり人口減少地域はこれまで過剰だった定数にばっさりメスを入れられた形だ。

当の定数減地域の自治体首長などは民意が届かなくなると相変わらずの野良節であるのが情けない。ひとえの政治家であるはずが法の精神を理解していないのだからまったくもってあほとしかいいようがない。

多くの定数減地域は小選挙区導入時の定数から1減らされ新区割りに着手しなければならない。旧選挙区同士の統合や新たな分割線の引き直しがなされることだろう。

合区と言えば参院だ。こちらも歴史的転換を迎えたと言っていい。これまでの都道府県単位の選挙から一部の県同士が統合して一つの選挙区になる合区が取り入れられた。これも当該地域の自治体関係者は口々に不満を露にしているが知ったこっちゃないのである。

両院の定数是正から見える未来的統治構造は道州制である。参院の総定数からして、いずれ数個のブロック地域で区割りした道州的な選挙区割りになるであろう。そのとき地域主権の概念が名実とともに意味をもち民主党が唱えていた政策理念に時世が追い付いたと言えるのであろう。


現在、我が国の衆議院においては小選挙区制がとられている。英米に倣い、一定人口を基準とし、全国あまねく同数の人口で区割りをされてるわけであるが、当然のことながら、居住の自由がある以上、日々刻々と人の移動はなされている。ゆえに、必ずしもその均衡は保たれずにいる。完全なる同数というのは、とでい無理な話ではあるがおおかたの均衡をとろうとするとは政府立法の役目である。

近代資本主義の発達により、産業構造は大きく変化し、それにともない人の移動も煩雑になってきている。おおかた都市圏への人口集中が進み、農村地域では過疎化が深刻化し、消滅自治体の警報が鳴っている地域もあるということだ。

ある統計資料では、日本の大半の人口は各地域の都市圏に収まっているということである。であるならば都市圏を一つの選挙区として区割りを行うことが非常に合理的ではないかと思うのが私の考えるところである。