最近はきゅうに秋が深まってきたように思います。

「小さい秋」を探しに、自然の中に行くことはストレスを緩和させ、健康と幸福をもたらす事が実験でもわかっています。

忙しい方は、パソコンの壁紙に自然の風景を貼るだけ終わりという方もいると思いますが、それでは、体はリラックスしないようです。

今日は、自然を見て、触れる事の重要性をテーマにします。


●テレビやPCで自然を見てもストレス低下には繋がらない!
オーストラリア クイーンズランド大学の生態学者が『緑の空間が精神に与える影響』を実験しました。
まず、全ての被験者に数学テストをさせストレスを与えます。
そして以下のグループに別け、ストレス度を心拍数の低下によって測定しました。

(A)自然が見える窓際のグループ
(B)自然が映し出されるテレビの前のグループ
(C)殺風景な壁の前で過ごすグループ

【結果】
(A)の本物の自然を窓際で見て過ごしたグループがストレス度が最も速く低下しました。
(B)テレビ画面で自然を見ていたグループと(C)の殺風景な壁を見ていたグループのストレスの低下は差がなかった。
予想に反してテレビで自然を見てもストレス低下にはならなかったのです(Richard Fuller 2007)。

別の調査では、自然が豊かな都市公園で過ごす方の方が、自然の豊かでない公園で過ごす方に比べて幸福度が高かったという報告があります。

 

●メンタルの病気なら、自然の中に連れ出す事

昔、鬱や神経症は大人の病気でした。ところが、最近では子供達に心の病気が蔓延しています。
当センターでも、鬱の相談で訪れる最年少のクライアントさんは小学生です。

全国の小中高生を対象にした調査によると、木登り、昆虫採集、山登りなどの自然体験をした事のない子供の割合が大幅に増加しているそうです(2010年 国立青少年教育振興機構)。
それでけではなく、今の子供達は早くから保育園に預けられ母親の温もりを感じる機会が少なくなっています。それに加え、幼児教育が過熱し自然を体験する時間のゆとりもありません。
そんな子供達は年齢が上がるにつれ学校ではタブレットを使った教育が行われ、スマホを持ち歩き、アニメや映画・ネットの仮想現実に魅了され、友人達とSNSを通したコミュニケーションを覚えます。

脳への刺激は増えた半面、体を使った経験=「体験」が欠けてしまっているのです。
人は、大昔から、幼年期に自然と遊び、自然に戯れる中で、自分の根を自然(地球)にはるという営みが繰り返されていきましたが、近代化された社会に住む子供達、いや我々大人でさえも、それが失われてしまっているのです。

頭の中だけの仮想空間に生きる子供達、若者たちが空想ではなく現実と意味で「リアル」という言葉を多用するのは、心も体も自然と切り離された感覚からきているのかもしれません。
子供のゲーム依存、人間関係のトラブル、不登校などの問題に頭を抱える親御さんは、その子供の問題として責める前に、社会全体の病理、家庭の病理の結果であるという事を理解してほしいのです。


子供のメンタルが蝕まれていると感じたら、子供を連れて自然を体験しに行きましょう。

自然に触れる事、遊ぶことは治療の一環なのです。
そして、できるだけ、生活の中に緑を取り入れ、自然素材をとりいれましょう。

 

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ホメオパシー健康相談を行っております。
心身の健康を取り戻し、あなたらしく生きられますように。

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