予防接種の前、ベッドの上でDVD観てると『カラカラ…』と点滴台を転がす音がした。
この部屋に点滴やってる人居ないよな、と振り返るとそこには初老の男性が。

「おぉ…まだ居たか」

以前の部屋で互いに大声で話すジジイに悩まされた男性だった、ちょくちょく会話していました。

「明日、外科に移るから。まだ居たなら挨拶しとこうかと」

過去に同室だった人から、また声掛けられる経験なかったから戸惑った…。
でもせっかく来てくれたのだから、少し会話する。
明日退院することを告げると、

「おぉ…じゃあ今日来てみて良かった、長かっただろ」

と言ってくれて、嬉しかった。
その後挨拶して去って行った、部屋の外で付き添いの人に「明日退院だと」と言ってるのが聞こえた。
長い入院生活で先生や看護婦以外で関わったのは、あの人ぐらいだったな。他はジジイばかりだもの。

やっぱりこうやって人と話すのって良いなと思えた出来事でした。