54歳で亡くなった絵描きの親友と同じアパートに住んでいた岩田君とは
東京で学生時代に知り合った。当時は寡黙な彼とは、それほど言葉を交わす間柄では
なかったが、50代になり、60代になり、気がつけば細々とではあるが
創作活動を続けていたのは、私と岩田君だけであった。多くのものは、30代で
挫折していた。食えるようになるのは一握りであるから、淘汰され今に至っている。
性懲りもなく、細々と活動を続けてきたのが私と岩田君だったと言うことだ。
四国に住む彼とはなかなか会うことはできないが、静物画を得意とする彼の家には、
モチーフとなる多くの野菜が、植栽されているが、最も好んで描くのがタマネギなのである。
