翁社長スピーチ⑦ | TEMnet.

翁社長スピーチ⑦

翁社長4


 だいたい、ここまで話そうと思って原稿を考えておいた


んですが、先ほど来る途中に読んだ記事が非常に気に


なっていたので、追加してもう少しお話したいと思います。



 スティーブ・ジョブスの話のなかで、一番最後の締めく


くりの言葉があって「Stay hungry Stay foolish」というの


ですが、ずっとハングリーに思って自分がずっとバカと


思っていたということなんです。それはハングリー精神を


忘れずにということと、謙虚であり続けるということなん


だと思います。



 たまたま読んだ記事なんですが、アメリカの卒業式で


スピーチをする学生はだいたいクラスで一番優秀な学


生なんですけども、ボストンにある34校の公立高校の卒


業式で、代表のスピーチをした学生のうち20人がアメリカ


以外で生まれた移民なんです。



 それに関連した記事で、最近のウォールストリート・


ジャーナルで一面トップになっていた記事が、メキシコか


らの移民のファミリーの話でした。親二人、子供五人の一


家で、何回かに分けて不法入国でアメリカに渡ってきたん


ですね。それで、35年かけて夫婦で非常に頑張って働い


て、二つの家を建てて、それも80万ドル、一億円ぐらいの


家を今もっているんです。



 子供五人は、弁護士とか銀行員とかNPOのトップと


か、五人とも非常に成功しているんです。そのファミリー


の話で一番印象に残ったのは、お父さんが子供たちに


力仕事でまめがいっぱいできた自分の手を見せて「私


の手を見てごらん。こうなりたくないんだったら、ちゃん


と学校に行きなさい」という話をいつもして育てたんです。



 そして、その五人の子供たちは理由無く学校を欠席し


たことが一度もなく、みんなスタンフォード大学などの


有名な大学を卒業したんです。



 では、ここで何を言いたいかというと、みなさんはこの


日本という良い環境で育てられていると思います。たぶ


ん、生きるか死ぬかというような世界の話は、身の回り


ではあまり聞かないと思います。だから、非常にのんび


りとした生活のなかで「ハングリー精神をもて」と言われ


ても、なかなかもてないと思います。



 でも、ある程度自分で意識しないと、これから世の中で


はグローバルな競争になる時代に入っていて、いろんな


国の人がやってきたり、様々な所でいろいろな国籍の優


秀な方と競わなければならない。



 そういう状況のなかで、こういったハングリー精神のかた


まりみたいな人が、これだけ世の中にいるということを、ぜ


ひ忘れないで「自分たちはこんなにのんびりしていていい


のかな?」とたまに自分に問いかけてほしいと思います。



 みなさんは、だいたい19か20ぐらいですが、それは例え


ると一日のなかの朝8時とか9時の太陽のような、これ以


上ないぐらいに可能性に満ちている、そのような年代だと


思います。だから、今日の私の話が今後みなさんが自分


の道を歩むときに、多少でも参考になれば非常にうれしい


と思います。ご静聴、ありがとうございました。