翁社長スピーチ① | TEMnet.

翁社長スピーチ①

 お待たせしました。4月29日に行われたフォーラム「エナジャイズNIPPON」での、翁永飆JWord社長のスピーチをご紹介します。


 分割して順次、掲載していきます。フォーラムに参加された方も、そうでない方も、ぜひご覧になって下さい。学校での勉強、会社の仕事、さまざまなところで活かせる内容です。





翁社長1




 みなさん、こんばんは。ただいま、ご紹介にあずかりました翁と申します。よろしくお願いいたします。


 さて、始めに、ここでお話をさせていただく機会を作って下さった東京教育メディアネットワークスの井村さんに感謝します。話をいただいたのは一ヶ月ぐらい前のことでした。


 実は、28日の夜から南の島でゆっくりさせてもらおうと予定をたてていたのですが、このフォーラムの話を聞いて、彼の考えに非常に感銘を受けました。そして、私が学生の皆さんの力になれることがあれば、ぜひ協力させていただこうと思いまして、参加させていただきました。


 今日は私の社会に出てからの経験を学生の皆さんにお伝えしたいと思っています。私がお話する内容は、あくまでも私が、今現在この時までに感じたものであって、この先15年経ったら感じなくなるものかもしれません。ですので、そのような前提を理解していただいて、後で責任追及なさることのないようにお願いいたします。


 何を話したらいいのかをずっと考えていたのですが、最近なかなか学生のみなさんと接する機会があまりなくて、19歳、20歳ぐらいの若者が何に関心をもっていて、どんな話を聞きたいのかが全然分かりませんでした。



 それでいろいろ考えたのですが、私が日本に来たのがちょうど19歳のころで、みなさんと近い年頃ですね。この17年間、私が経験してきたことの中で、一番強く残っているものを、自分の経歴を振り返りながらお話したいと思います。実際、話したいことはたくさんあるんですが、時間も限られていますので、ポイントを絞ってお話します。


 昨年、アップルコンピューターの社長であるスティーブ・ジョブスが、スタンフォード大学の卒業式で非常に素晴らしいスピーチをしました。彼はそのスピーチのなかで、自分の人生経験にもとづいた3つのストーリーを話しました。そのうちの一つが僕は好きなんですが、それが「点と線」の話です。


 どういう話かというと、彼は非常に貧乏な家庭で育ちました。大学は、いい大学に入ったのですが、なかなか高額な学費は払えなくて大学を中退したんです。中退した後、学費を払えていないから正式な学生ではないけれど、学校に転がりこむようにしていろいろな授業を聞いていたんです。


 彼はそれが非常に良かったと言っています。形式上どうしても取らなければならないような必修の授業、興味のない授業をとらずにすんで、自分が非常に興味をもった授業だけをずっと聞いていたんです。


 その時に受講した一つの科目が、飾り文字を作るような、グラフィック的な分野のクラスだったんです。それは、通常の生活においてなんら役に立たないような内容でした。ただ、好きだったからやったんです。


 けれど、10年後、彼がアップルコンピューターを立ち上げた時にその内容が蘇って、非常にきれいな文字フォントを備えた世界初のパソコンを作ることができたんですね。



 そこで彼が言いたかったことは、人生とはたくさんのバラバラな点で構成されていて、自分が今現在やっている点を、未来に先回りしてその点が何とどのように繋がっているかを見ることはできない。しかし、あとで振り返ったときにその一つの点が他の点とつながって線になることを信じてほしい、ということでした。


 その話を読んで、私自身も非常に考えさせられまして、まったくその通りだなと思いました。今日は、このあたりの話を私の言い方に置き換えて、みなさんにお伝えしたいと思います。