シャローム!マーニシュマー?お元気ですか?

今年、6月にはめずらしく雨が降りましたが、ここ数日は昼間だと30度前後となる日々が続いているイスラエルからお届けします。

 

実は今イスラエルでは「シャブアセフェル(図書週間)」が24日まで開かれています。

年に一度開催される祭典ですが、一体何のためにいつから開催されるようになったのか、また現地イスラエルでその様子をお伝えしていきます!

 

◯図書週間の始まり

この図書週間の始まりは、1925年12月に、現代ヘブライ語の祖エリエゼル・ベン・イェフダを偲んでハヌカの期間中(参考ページ:12月ハヌカ記事)にヘブライ語擁護団体が始めたヘブライ語と文化週間のイベントがきっかけだったそうです。当時の新聞では、『この機会を無視せずに、ヘブライ語の本を非常に安い価格で購入してください』と宣伝されていました。

1950年代後半から、現在のように6月のイベントとして定着しました。

 

日本ではあまり見かけませんが、イスラエルの書店ではよく本の割引が行われています。

 

(3冊買って100シェケル等、まとめ買いをするとお得です)

こういった事情から、書店で年間を通じて割引が行われることに対し、あえて安く本を買える図書週間を開催する必要性が度々問われています。

 

 

◯図書週間を開催するメリット

図書週間の公式ホームページには、図書週間のメリットがいくつかあげられています。

1.  図書週間の間に行われる見本市では、イスラエルの書籍文化を平等に多元的に展示しています。また、あらゆる年齢層の国民が参加しており、国民的合意のもとに図書週間が開かれていることが証明されています。

2.  約120社の出版社が参加する巨大な規模で、文学文化の成果を発表することができる一年に一度の場所です。

3.  多種多様なジャンルの書籍、また店頭には存在しない個人的に出版している数々の書籍を一年に一度だけ楽しめるイベントです。

4.  年間を通じて多くの方が、作家、編集者、出版社に直接会える、唯一の場所と期間です。

5.  図書週間は、有名な作家だけではなく地元の作家の作品をたくさんの人に紹介することで、作家たちを励ますことができます。

 

この5つのメリットを読むと、図書週間ってどんな雰囲気なんだろう?と気になりますよね。

かなり大きな規模の見本市であることは間違いなし!

 

◯図書週間の見本市へ

ということで、図書週間の初日である6月14日に見本市へ潜入してきました。

見本市はテルアビブとエルサレムの2ヶ所で6月14〜24日の17〜23時の間、誰でも自由に出入りできます。

学校や仕事が終わった後のみなさん参加しやすい時間なんですね。

今回は、テルアビブの見本市に行ってきました。

 

どこもかしこも人、人、人!たくさんの人と熱気で溢れています。

会場の様子を写真と共にお届けします。

子ども用のイベントも行われています。

 

聖書に関する図書も多く販売されているのは、やはりイスラエルですね。

 

日本とイスラエルの違いが書かれている本があったので、購入しました!

 

兵士たちも本を探しに来ています。

 

買った本はその場で読みたくなりますよね。

 

たくさんの女の子たちが集まっています。一体何があるのでしょう?

 

◯イスラエルのティーンエイジャーは紙の本が好き!?

何やら有名な少女向け小説の作者のサイン会も行われているようです。

本をたくさん抱えた中高生がたくさんいます。

スマートフォンが普及している今、なぜ10代の若者に紙の本が人気なのでしょうか。

 

ということで謎に迫るべく、

16歳のシャニーちゃんとマヤちゃんにインタビューしました!

 

 

【シャローム!今日は何冊買ったの?】

シャニー:わたしは3冊。

マヤ:今日は6冊も買っちゃった。

 

【ここにいるってことは、本が好きなの?】

マヤ:とても大好き!ここにいる女の子はみんな本が好きよ。

 

【あなたたちのような若い人は、スマートフォンばかりかと思ってたけど違うのかしら?】

シャニー:インターネットで文字を読むより、物理的に紙の本を開いて読むほうが、物語に入り込めるから好き。

マヤ:うちのお母さんはスマートフォンで読むほうが好きみたいだけど、わたしは紙を読んでるほうが“本を読んでいる”って感じがして好きなの。

 

【学校でもたくさん本を読んでるの?】

シャニー:学校でも友達と本を貸し借りしたり、読んだ本の感想を話したりするよ。

マヤ:まぁ…授業中に読む本は仕方なく読む時が多いよね。

シャニー:教科書を読むより、アクションやラブストーリーの小説を読むほうが断然好き!

 

ということで、イスラエルの10代の多くは活字を読むことは好きなようです。

 

イスラエルでは活字のほかにもちろん漫画もあります。

 

◯書店を覗いてみると…

イスラエル独自の漫画(グラフィックノベル)は少なく、書店にある漫画と言えば…


セーラームーンやドラゴンボールなど、日本の漫画なんです!

日本の漫画の他にも、村上春樹さんの小説や五味太郎さんの絵本がヘブライ語に訳されて店頭に並んでいます。

 

ちなみにエルサレムでは、よく聖書や祈りの書を普段から持ち歩いて読んでいる宗教家を見かけます。

 

テルアビブではビーチや公園で小説を読んでいる世俗派を見かけます。

このように普段からイスラエルでは紙の本がとても親しまれていることがよくわかります。イスラエルへお越しの際は、イスラエル人が読んでいる”紙の本“に注目してみるのも面白いかもしれません。

 

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