「シャナー トヴァー!(良い一年になりますように!)」

9月7日は、ユダヤ歴の元旦でした。イスラエルでは新年を迎えると、この言葉をあちらこちらで耳にします。

日本は毎年1月1日が元旦ですが、ユダヤ歴の場合、移動祭日で大体9月から10月はじめの間頃に新年を迎えます。

この新年の時期はスーパーマーケットの売り場が少し変わります。

 

ユダヤ新年のシンボルの一つが「りんごとハチミツ」です。

各家庭では、新年のお祝いにりんごに蜂蜜をつけて「りんごとハチミツのように甘い一年を過ごせますように。」という願いを込めて食べます。

普段は、スーパーマーケットの果物コーナーにハチミツは置いてないので、今の時期限定で見られる風景です。

 

ということで、今回は、「イスラエルのスーパーマーケットにあって日本にないもの」を紹介したいと思います。

 

① 計り売りコーナー(香辛料・オリーブ・ナッツ・ドライフルーツなど)

ある程度の大きさのスーパーには大抵あります。もちろん瓶や缶詰に入っている商品も置いてあり、私はそちらを買いますが、人によっては必ずこの計り売りで買う人もいます。この種類の多さに驚きました。

山盛りに積み上がったナッツが下に落ちていたり、通りすがりのお客さんやお店の人がヒョイっと口に入れて、自由に試食していたり…。

日本ではあまり目にしない光景に最初はびっくりしましたが、細かいことは気にしない、イスラエルの人々のおおらかさを感じています。

 

② 豚肉がない精肉コーナー

ユダヤ教では、「カシュルート」と呼ばれる食事規定があります。鶏肉や牛肉はありますが、豚肉は食べてはいけないものの一つなので、精肉コーナーには置いてありません。

宗教家はもちろんこのカシュルートを守っていますが、厳格な宗教家ではなくとも豚肉を食べない家庭は多いようです。最近は豚肉どころか、鶏肉や牛肉なども食べない菜食主義の家庭も増えています。

それでも日本人である私たちは豚肉を食べたくなる時があります。そんな時は、ロシア系スーパーの出番です!値段はお高めですが、豚肉を買うことができるので有難いです。

 

③ 乳製品コーナー

乳製品といえば、牛乳やバター、ヨーグルトにチーズなどたくさんありますよね。日本にも乳製品コーナーはありますが、イスラエルのコーナーは…

 

 

この量と種類です!

こちらの乳製品のコーナーでは、ヨーグルトや牛乳は脂肪分の量や容器のサイズも様々で、クリームチーズだけでも5種類ほどあります。

確認して選ばないと、欲しかったものとは違う商品を購入してしまうことがあります。

 

私の失敗談は…

・チーズケーキを作ろうと、クリームチーズを買って家で開けたら、オリーブ入りクリームチーズだった。

・飲むヨーグルトを買ったら、ヤギ乳のヨーグルトでびっくりした。

なんてことがありました!

 

こんなに乳製品の種類が豊富なのも、先ほど出てきた「カシュルート」に関係しているのではと思います。

カシュルートでは、肉類と乳製品は一緒に食べてはいけません。例えば、朝食にチーズを食べるときにはソーセージなどの肉類を食べません。そうするとヨーグルトやチーズなど色々な乳製品を楽しむ習慣になり、種類が増えていったのではないでしょうか。

ちなみに、夕食でクリーム入りのケーキを食べる時は、一度テーブルのものを全部下げ、食器を洗ってから、場を改めてケーキをいただきます。

 

イスラエルのホテルやレストランは、カシュルートではないところもあるので、そういう所では日本と同じように肉類と乳製品を一緒に食べることができます。

 

 

イスラエルのスーパーマーケットはまだまだ奥が深いです。

ほかにもたくさん見たことのないものが売っているので、挑戦してみたいと思います!

 

それでは最後にもう一度、シャナー トヴァー!