アイリッシュ・ハープ研究家、奏者、制作者、音楽教育者 寺本圭佑 -8ページ目

アイリッシュ・ハープ研究家、奏者、制作者、音楽教育者 寺本圭佑

アイリッシュ・ハープ研究家、奏者、制作者、音楽教育者、寺本圭佑の教室やイベントについて書いています。

寺本圭佑『エコーズ・オブ・カロラン vol.1 カロランのコンチェルト』Apple Music, Spotify, Amazon Music 等ストリーミングサービスにて配信開始しました。

 

 

 

今から約300年前のアイルランドで活躍していたカロラン Turlough O' Carolan (1670-1738) の作品を集めたアルバム。

18歳の頃に天然痘にかかり失明したカロランは金属弦のアイリッシュ・ハープを学び、旅の音楽家として活動を開始します。アイルランド各地の貴族や領主の婚礼を祝う曲、楽しい酒の歌、ラメント、初恋の人ブリジット・クルースへのラブソングなど数多くの名曲を残し、後世のハープ奏者やバグパイプ奏者、歌手、フィドル奏者等によって今日まで伝えられてきました。

カロランは死後英国のヘンデルに比肩するアイルランドの国民的音楽家とみなされるようになり、かつてはアイリッシュ・ポンド紙幣にその肖像画が用いられ、水星のクレーターにもその名を残しています。

初恋の人との別れ、天然痘による失明、敗戦後の罰則法の時代と、艱難辛苦の青春時代を過ごしたカロランですが、彼の作品は聞く者の心を軽く、明るくしてくれるような作風のものが多く残されています。

カロランはローリー・ダル・オカハン Rory dall O'Cathain やコネラン兄弟 Thomas/William Connellan などが作曲していた古いハープ音楽と、アイルランドの人々が歌い奏でていた民謡、ヴィヴァルディやコレッリなどのイタリアバロック音楽を採り入れた独自の作風を確立したことで知られています。

とてもひとりの人間が作曲したとは思えないヴァラエティに富んだ曲想の中に、やはりカロランらしいモチーフがしっかりと織り込まれています。カロランの残したハープの響きは、時代と海を越えて現代の日本でも鳴り続けています。

カロランも演奏していた金属弦のアイリッシュ・ハープを中心に、奏者自ら設計、製作した9台の大小異なるハープを使用。木材やアレンジによって異なる音色をお楽しみください。

 

収録曲

  1. カロランのコンチェルト Carolan's Concerto 3:19

  2.  バプティスト・ジョンストン Baptist Johnston 3:23

  3.  キャプテン・ヒギンズ Captain Higgins & Jigg 3:51

  4.  エレナー・プランケット Eleanor Plunkett 4:37

  5.  ロフタス・ジョーンズ Loftus Jones 4:00

  6.  ジェームズ・クロフトン James Crofton 1:55

  7.  クロフトン夫人 Mrs. Crofton 1:25

  8.  妖精の女王 Fairy Queen 3:04

  9.  スクワイア・ウッド氏のラメンテーション Squire Wood's Lamentation 2:54

  10.  ヒューレット Hewlett 2:28

  11.  ブリジット・クルース4 Bridget Cruise 4 3:26

  12.  チャールズ・オコナー Charles O'Conor 1:48

  13.  ジョン・ハート John Hart 2:44

  14.  オハラの杯 O'Hara's Cup 2:13

  15.  ファニー・パワー Fanny Power 3:02
    total: 44:09:00

使用ハープ:
ゆりのき製金属弦ハープ(op.65, 27弦, G2-E6)
桐製カーボン弦ハープ(op.151, 20弦, G4-E7)
ヒノキ製金属弦ハープ「龍のハープ」(op.311, 20弦, G3-E6)
ヒノキ製金属弦ハープ「シャムロック」(op.317, 20弦, G3-E6)
ヒノキ製金属弦ハープ (op.322, 27弦, G2-E6)
ホオ/桂製カーボン弦ハープ(op.341, 13弦, G5-E7)
ホオ/ヒノキ製金属弦ハープ (op.344, 13弦, F2-D4)
ゆりのき製金属弦ハープ(op.345, 20弦, G3-E6)
メープル製金属弦ハープ「シナモン」(op.347, 27弦, G2-E6)
楽器設計、製作、編曲、演奏、楽曲解説:寺本圭佑

 

こちらで収録曲の楽曲解説をまとめています。

 

 

 

配信は聞かない、CDがいい!という方はCDに焼いてお渡しできますのでお申し付けください。1枚3000円で承ります。

queenmaryharp@gmail.com (寺本)

 

横浜、日吉と京都、北大路で金属弦ハープを教えています。私が制作したハープのレンタル、販売もしています。

 

 

 

寺本圭佑 金属弦ハープのきらめき 夏至のコンサート

日時: 2025年6月22日(日)
開場: 14:45 開演: 15:00
会場: アトリエシナモン(横浜・日吉)
アクセス: 東急東横線「日吉」駅より徒歩約12分
会費: 3000円(現金のみ。なるべくお釣りのないようお願いします)


ご予約・お問い合わせ

メールにて承ります。
お名前・人数・ご連絡先を明記のうえ、下記までご連絡ください。

queenmaryharp@gmail.com(寺本)


コンサート内容

アイルランドの火祭りで歌われた夏の歌から、中世イングランドの「夏は来たりぬ」、日本の唱歌「夏は来ぬ」まで、夏の訪れを音でたどるコンサートです。

今回は、新作のメープル製金属弦ハープ「シナモン」(op.347, 27弦)の明るくて透明感のある音色をお届けします。


夏至とアイルランドの火祭り

アイルランドでは、5月のベルテインや6月23日の聖ヨハネの前夜祭など、夏の始まりを祝う火祭りが古くから行われてきました。

詩人イェイツはこう書いています「盛夏の宵祭りで、聖ヨハネのために丘という丘に篝火がともされると、妖精たちは心底から陽気になり、美しい人間を自分の花嫁にしようとこっそり連れ去ることもある」(訳:井村君江)

そんな幻想的な夏の伝承も、音楽を通して感じていただければ幸いです。


展示と販売

会場では、ひまわりや朱雀、天の川など、夏をテーマにした日本画作品も多数展示。
教本、曲集、CDの販売もございます。

終演後も17:00頃まで会場を開放しておりますので、楽器の試奏や展示をごゆっくりお楽しみください。楽譜や作品の購入をご希望の方は、お気軽にお声がけください。


どうぞお気軽にご参加ください

ご家族・ご友人とお誘い合わせの上、ぜひお越しください。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。

 

 

 

金属弦アイリッシュ・ハープソロ『ドミニク』
Apple Music, Spotify, Amazon Music 等で配信開始しました。ぜひお気軽にご視聴ください。

 

 

 

18世紀のアイルランドに、ドミニク・マンガン Dominick Mungan (1715-c.1787) という盲目のハープ奏者がいた。

彼の繊細なタッチは、楽器のそばまで近づかなければ聞こえないほどの、ささやくような音色だったといわれる。

だが、マンガンの死後、並の奏者の間では喧しくかき鳴らす奏法が主流になった。独自の美意識が失われたことで、中世より続く芸術の衰退を嘆く声が聞こえた。「妖精の鐘」にたとえられた古いアイリッシュ・ハープの伝統は、ついに19世紀末に途絶えることとなる。本作は、寺本圭佑自身が制作した金属弦アイリッシュ・ハープ一本でカロランやケルトの名曲全19曲を収録。研究に基づく爪を用いた古様式で奏でられる。

2016年に設計、製作し、日本画家の妻、中井智子が美しい装飾を施した27弦の金属弦ハープ (op.65) を用いています。

2018年に発表したCDアルバム「ドミニク」から配信用に再編集したものです。フルヴァージョンはこちらから購入できます。

 


 

収録曲
1. オープン・ザ・ドア・ソフトリー Open the door softly 
2. マクラウドのサルート MacLeod’s Salute 
3. シーベグ・シーモア、カロランの杯 Sheebeag Sheemore, Carolan’s Cup
4. マクスウェル夫人 Mrs. Maxwell, First Air 
5. ロバート・ジョーダン Robert Jordan 
6. コール夫人 Mrs. Cole
7. ロード・インチクィン、プランクスティ・サフィ Lord Inchiquin, Planxty Safaigh
8. ロシュの子守唄 Suantree in the collection of Frank Roche  
9. 小さな黒い薔薇 Róisín Dubh 
10. モーガン・メーガン、ヒュー・オドネル、オフリン Morgan Magan, Hugh O’Donnell, O’Flynn
11. 乳しぼりする美しい娘 A Pretty girl milking her cow
12. ヒバリ An Awhesyth 
13. クイック・ステップ Quick step
14. スカイ・ボート・ソング Skye boat song
15. カロランの音楽への別れ Carolan’s farewell to music