⑩「金属弦ハープの復興」 20世紀末から21世紀初頭 | アイリッシュ・ハープ研究家、奏者、制作者、音楽教育者 寺本圭佑

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20世紀を通して、金属弦ハープはガット、あるいはナイロン弦のハープにとって代わられました。


伝統的なハープ音楽はネオ・アイリッシュ・ハープで演奏されるようになりました。


しかし、1980年ころにアメリカのアン・ヘイマンが古い金属弦ハープの演奏法を復元することに成功しました。


彼女が1988年に出版した『ゲーリック・ハープの秘密』は、初めて出版された金属弦ハープのための教則本でした。


ここには、特殊な記譜法によって、ダンピングの技法が書かれています。


金属弦ハープはネオ・アイリッシュ・ハープよりも残響音が長いため、ダンピングという技法によって、弾いた音を消音しなくてはならないのです。


2002年には、シボーン・アームストロングを会長として、「アイルランドヒストリカルハープ協会」が設立されました。


この協会では、毎年8月にサマースクールを開催し、金属弦ハープ奏者の交流や講習を行っています。


アームストロングは2008年に来日し、東京と京都でトリニティ・カレッジ・ハープのレプリカで演奏会を行いました。


現在アメリカのディヴィド・コルティエやスコットランドのアーディヴァルらによって、すぐれた金属弦ハープが製作されています。


このように、21世紀は少しずつ金属弦ハープが一般的な楽器として認識されていく時代になると思います。