【ランボー/怒りの脱出】BS日テレにて字幕版。原題は[Rambo: First Blood Part II]で今作から原題に[Rambo]が正式についた。'85年の作品でシリーズで1番人気あるらしい。個人的には④には敵わないけど2番目に好き。確かに観てておもしろい。単純明快勧善懲悪の大ハリウッドドンパチアクションエンタメ映画。①の暗くて重い雰囲気から方向転換して[これぞ続編!]としてスケールアップ。リーサルウェポンやターミネーターとかと同じ流れですかね(世間一般ではダイハードもそうかもしれないけど個人的にはダイハードは一作目を超えてないからそこには並べない)。唯一、ランボーのラブロマンスがある。どえらい『これぞフラグ!』ってなってるけど。
冒頭のミッションスタートのシーンが[メタルギアソリッド ・スネークイーター]のオープニングを彷彿とさせるのがたまらなく好き(なんですけどわかる人しかわかんないと思う。けどそれでいいです)
①のティーズル保安官(ブライアン・デネヒー)と今作の憎まれ役のマードック司令官(チャールズ・ネイピア)はなんか意識的に寄せたキャスティングか?ってくらい雰囲気が似てると思う。なんやろうか、顔の下半身というか…鼻から下の雰囲気というか。ランボーにしばかれ顔?
やっぱ今作はランボーの使う弓のイメージが強いかな。その後のランボーのイメージを決定した感ある。あとはM60機関銃を片手でブッ放すイメージ。
ジャングルでのゲリラ戦法も見所。①が比較的山の中でのシーンが夜だったので暗かったけど今作はそれを日中でやってくれてる。地形を使った戦法が見応えがあって、泥を使ったシーンは初見の時は『おぉ!』てなった。でもあんだけ見事にカモフラージュできるほどキレイに全身に泥を塗っておいて1人を始末するだけってのはコスパ悪いとは思うけども。
無線でのやり取りで[P.O.W]ってワードが出てくると[B.O.W]と空耳して急にバイオハザードの脳に切り替わっちゃうのでややこしい(P.O.W=Prisoner of war『捕虜』)
'85年の制作という事やベトナム戦争が関係してて舞台もベトナムって事もあり、今観ると出てくる銃火器に古臭さとまでは言わなくても時代を感じちゃう。
ラストシーンで『日々を生きますよ』っつってカッコよく颯爽と基地を後にして歩き出すけど、そこ、タイですからね。歩いて帰れる場所じゃないのよ。
…と思いつつ、それがそのまんま次作[怒りのアフガン]の冒頭のタイでの隠遁生活に繋がってるというのはだいぶ後で気づいた(たぶん偶然とかじゃない)
○
(この間に金ローで【カリオストロの城】を見たけど途中からやったしまた改めて観る時に書きたいので割愛)
【NOPE】(初)/アマプラに来たので字幕版を。予告を観た時に『あ!観たい!』と思ってた作品。
ぼくが情薄なだけかもしれないけど存じない俳優さんばっかり。ジョーダン・ピール監督も名前は聞いたことある程度ではじめまして。でも、その配陣でも引き込める映画(おもしろいとかは別の話)は作れる[映画の自由さ・おもしろさ]みたいなのを感じた。
肝心な話の内容は…正直なところぼくには微妙でした。[TENET]ぽいというか。考察したりする人にはおもしろいのかな。ホラー?サスペンス?SF?ジャンルはなんでしょうね。
怖さの煽り方や息を呑むスリルや目を疑う特撮とかが飛び抜けてあるわけでもなく淡々と出来事が起こっていく感じ(それがいいのか?)悪く言えば[間延び]してる感もあった(個人的には)(それがいいのか?)。観る回数を重ねたらおもしろさも増すのかもしれない。
人種や格差とか難しい含みを察知するほどの知識やセンスが乏しいのかさほど重さを感じなかったのが吉なのか凶なのか。
あと、バックボーンとかを描くエピソードが[章]のように構成されていて小説のような感じがした。これがまた初見やと組み立てるのがなかなか()
個人的にはその[章]が変わることで緊張感がリセットされてしまうような気がしてそれがホラー感やサスペンス感を薄めてしまってるんではないかなぁ、と。
ドアタマの気味悪さでガッツリ身構えてしまったからなのかなぁ。
監督の狙いが[空のジョーズ]というのをレビューで見かけて『あぁ、そう言われてみれば』とは思いました。
この映画を『おもしろい!』『好き!』って言える人はセンスがいいのかな?
って試されてるような映画(やっかみからくる偏見)。
悪くはないんでしょうね。好みの問題でしょう。
期待しすぎたかしら。まぁ好みのジャンルではないんやけども。
同じ監督の[アス][ゲットアウト]も観てみたい。
△
【ゲットアウト】(初)/ジョーダン・ピール監督作繋がりで。Netflixで見つけて視聴可能期限がもうすぐ切れそうやったので。字幕版を。
ぶっちゃけて言うと[NOPE]より数倍おもしろかった。こちらも存じない俳優さんばかりで特段大規模な予算を掛けているような感じはしない。ただ、予算やネームバリューなくても(ぼくが知らないだけでバリューあったらごめんなさい)発想と脚本(あと類稀なる表情の演技)で観応えのある作品は作れるぞ!という見本のような映画。脚本は[パラサイト]とタメを張るくらいの魅力やと思う。
こーゆージャンルはあまり観ない人なんですが一気に観れましたわ。でも、ずっとなんかを押さえつけながら観てた。『観たくない』とかの苦痛ではなくて。ただ単なる[気持ち悪さ]。勿論、いい意味で。それだけこの作品の狙いがハマってるって事やと思う。
明確な[気持ち悪さ]とかではなく何か理由のわからない些細なズレというか違和感というか。それが観終わったあとにちゃんと繋がる展開。
人種を甄別する手法でこんなやり方があるのか、と。[蔑む]のではなく[憧れ]故の凶行。そして、憧れていたはずの強く圧倒的な身体能力とパワーで返り討ちに合うというのがまた上手い。
黒人・白人で成立してるこのプロップ、日韓や日中でも成立するとは思うけどそれはちょっとチープ過ぎるか()
本来なら和むはずの[笑顔]が終始とても怖かったけど、なにより1番怖かったのはラストシーンでローズが『助けて…』と一転して被害者を装って助けを求めたシーン。あの状況だけを切り取って見た側はほぼ間違いなく[自分]を被害者だと判断するという決めつけが根本(もっと言えば世間一般や世論)にあるから助かるはず…という潜在意識を描写してるようでとても怖かった。
棚ぼたラッキーな感じの作品。Wikiや他の人の考察を知りたい。
○
【ロボコップ】(初)/円盤持ってるけど観たことないので実質はじめまして。BSテレ東にて吹替版を。
オリジナル('87年、ポール・ヴァーホーヴェン監督)のバイオレンスSFアクションや残虐描写や主人公の悲壮感とかのイイところがリメイク(リブート)してなりを潜めてシンプルなSFアクション映画になっちゃってナンカコレジャナイ感。
ゲイリー・オールドマン、マイケル・キートン、サミュエル・L・ジャクソン
脇役が豪華過ぎる。みんな主役はれる級の人たちですやん。でも敵役はオリジナルの[クラレンス]が1番憎たらしくていい。ロボコップに粛清される元バットマンという画が観れます。
オリジナルの相棒が女性警官(アン・ルイス)で今作の相棒は黒人警官(ジャック・ルイス)。昨今のキャスティング事情なら女性警官が相棒でもおかしくないけど黒人警官というのがそのめんどくさい事情の範疇なのかなと勘ぐっちゃう。博士の助手や研究施設が中華なのはたぶんそうよね。
ゲイリー・オールドマン氏は最近はいい人役が増えてきてる気がする。けど、やっぱ印象は[LEON]のスタンフィールドなんよ。
冒頭の街頭ロケのシーンでちょっとエグみを感じたから期待しちゃったけどね。劇中でずっと『アレックス』って呼ばれてるのがピンとこないし(『マーフィー』の方がしっくりくる)無駄に武闘派にしてちょっとキャラの味付けを濃くしてたり、走るロボコップさんや帰宅するロボコップさんはなんかシュールなコントみたいで笑いそうになった。
色んな諸々のデザインとかはどちらかといえば好き。バイクも好き。そーゆー意味では個人的には〈観応え〉はオリジナルよりはある。[トータルリコール]スタイルですな(奇しくもどちらもヴァーホーヴェン作品)。あっちはリブートの方が好きやったけど〈インパクト〉で言うとやはり両作ともスタイリッシュにはなってもオリジナル超えはしていない印象。悪くはないけどよくあるSFアクション映画になっちゃった感。
ヤンチャで無骨なヒーローが進化と技術を加えた事でスマートな優等生になってしもたような気が。前作ファンにはもの足らないかもね。
物語の近未来の設定が2028年。ちょっと微妙すぎん?もうすぐ先やんか。でもまぁモバイルやコンピューター系統しか未来感を描写してないのが逆にリアル(他に2028年感はほぼない)
エンディングテーマが『この曲?』て意外。日産トレイルのCM曲ですやん。なんか青春コメディーのエンディングなんよ。
個人的には好きですが。
ちょっと内容が薄いしオリジナルが強過ぎるかな。オリジナル観たくなっちゃったよ。
△
34勝11分4敗