アニメ「少女終末旅行(2017)」全12話 | 助六ノ映画鑑賞残日録

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「少女終末旅行」 2017年 日本 全12話 (原作)つくみず著 (監督)尾崎隆晴 (声優)水瀬いのり、久保ゆりか、石田彰、三石琴乃、清川元夢、梶裕貴、花澤香菜、島本須美

 

 

あらすじ)

文明が崩壊した数千年後の荒廃した世界で、チトとユーリの二人は、半装軌車のケッテンクラートを乗って旅をしている。

 

都市機能は一部を除いて停止しており、生物の姿を見る事も無く、幾階層にもなった都市の最上階を目指す。

 

食糧と燃料を調達する為に廃墟を彷徨う二人は、所々に残る文明の名残に想いを馳せる。

 

時には、地図を作成し続ける男や、過去の情報から飛行機を作って他都市への移動を目論む女性と出遭ったりもした。

 

また、人口知能を搭載したロボットや、巨大な兵器ロボットの登場で、地球の終末世界に至った原因を知ることになるのだが・・。

 

 

感想)

原作はWebサイトに連載していた漫画だ。全6巻で完結したが、アニメは4巻までを映像化した。

 

多種多様な憶測で物議(?)を醸した最終話まで映像化されなかったのが残念だ(ネットで無料視聴できる)。

 

基本、二人だけしか登場せず、無機質で暗い都市の中を彷徨う姿に、テンションが下がる事は間違いない。

 

ケッテンクラートを運転するチコは読書好きで好奇心が旺盛だ。博学で現実的な思考の反面、感傷に浸り易い。

 

銃器の扱いに長けているユーリは、単細胞で本能のままに生きているが、行動派で頼りになる。

 

性格も思考も相反する二人が、ひたすら無人の都市を彷徨い、時には厳しい現実と向かい合う様は見ていて哀しくなる。

 

誰にも遭わず、食糧は尽きかけ、明日に希望を持てない終末世界に自分が放り込まれたら発狂するに違いないと確信してしまう内容だ。

 

最終話には、得体の知れない謎の生物が登場する。彼らの役割が悲しき地球の未来を暗示して、さらに哀しくなるのだった。

 

個人的満足度/★★★★★★★★★☆