風立ちぬ
いつもの食べ物のシーンがなかった。
サバとシベリアはあったものの、骨の形とか、人に渡すとか、
そういうところを描いているのであって、今までのような
おいしそうに食べる食事のシーンではなかった。
激しい喜怒哀楽もなかった。
人間くさい行動もいつものパターンだと思っていたから意外。
夢についてどうこうしているから、全く人間らしくないというわけではない。
でもそれ以外が切り捨てられているから、何となく怖さがある。
今までとは違う方法ながら、結局は登場人物の性格とからしさとかが
すごく出ているのが、他のアニメでは中々感じられない良さかと思う。
効果音がめっちゃ人の声っぽいところとそうじゃないところがあって面白かった。
かぐや姫の物語
かぐや姫にどうやって2時間も使うのかと思ったけれど、
全くだらだらした様子もなく2時間が過ぎていた。
成長する過程やちょっとした会話によって、終盤の姫翁嫗の行動に説得力というか、
急展開だったものがしっかり順を追ってくれたような感じ。
妙な脚色という感じもしなかった。
そして何より映像が美しい。
日本の綺麗さがよくわかる。
最近のアニメの背景・人物・乗り物等の動く背景の絵の差とか妙な作画は
本当に不自然で見苦しいし気持ちが悪いと思っていた。
ある程度は仕方がないだろうけれど、技術が進化している割に…と思ってしまう。
それがこの映画では、人物と背景が一体になっていて、
もちろん主線だけではなく色も統一されて、本当に自然に動く絵だった。
単純な線のはずなのに、最近の細かくてきっちりしたアニメよりも
すごく丁寧で綺麗な絵に見えた。
統一感って大事なんだな。
こんな無謀に思えることをやってのけるなんて、
本当にお金払って観られて良かった。