語尾を重視したメモ術 | 考える道具を考える

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私の友人に文章家がいる。

彼に文章を依頼すると、
人物評やインタビュー記事において
抜群の力量を発揮することが多い。

どんなメモのとり方をしているのか聞いたことがある。
彼のノウハウはこうだ。

‥‥

つまり、語尾に注目してメモるんだよね。
発言の中心は、考え方やエピソードのような
事実としての出来事であることは変わらない。
しかし、その事実を語る時の、
その人の語り、口調、特に語尾を注意深く書きこむんだね。

例えば、
生まれ故郷のことを聞いているとき、
‥‥だよね‥。
‥‥だったかな‥。
‥‥というわけさ‥。

こんな語尾が続くとする。
彼は、記憶の世界の中で、
いろいろな道筋をたどり、
大切なシーンを今に引っ張りだそうとする。

曖昧な語尾が続くときは、
それは過去の演出‥。
断定的な語尾が続くときは、
それは過去の改ざん‥。

語尾は、その人の心の在り処を垣間見せてくれる。

その引き出しの合図が、
語尾にあるというわけだ。

語尾ね‥。

そういえば、
最近の会話の特徴は、
曖昧にして断定しない最近の語尾が多い。

‥‥と思うんですけど‥。

自分と過去との距離感が、
その人物を描くときのコツだとは‥
面白い技術だと思いましたね。

いかがですか?