相手の話を「聞く」ということで関係が好循環になるというのは本当か? | 考える道具を考える

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※「聞き上手」の法則(澤村直樹著 NHK出版生活人新書 2010年1月刊)を読んだ。臨床心理カウンセラーの著者が、人間関係を良くする15のコツをご披露している一冊だ。

※ポイントは「言葉の意味よりも『気持ち』に耳を傾ける」ことだということ。発する言葉には、意味と感情が同時に込められているのがバーバルなコミュニケーションの特徴ですが、意味を解釈しようとするよりも、感情に込められた「気持ちを聞く」ことが大切ということですね。

※コンサルタント野口吉昭さんも「コンサルタントの聞く技術」に関する一冊がある。これは、澤村氏の著書のトーンより、さらに積極的に「ヒアリング」することの重要性を説いている内容だった。相手の問題意識に踏み込むための「聞く技術」。相手が自分でも言葉にできない問題点を「聴く」ことで、見える化しようとするもので、この場合は、人間関係を良くするという目的とは別の時限だと解釈できる。

※カウンセラリング、コーチング、コンサルティング‥これらの職業にとって「傾聴」技術は欠かせないものだが、それぞれの「傾聴」の目的は随分違う。

※そして、「聞くスキル」は、私も仲間達と個人的な研究会を作って検討を続けている重要なテーマの一つでもある。2005年からこの研究会をはじめて、もう5年も「ああだ、こうだ」を続けている。

※この研究会に参加している人達は、皆一様に情熱的で前向きだ。しかし皮肉なことに、皆一様に、相手の話を「聞く」姿勢がない。「聞く」ということについて「話す」ことに夢中になって、相手の気持ちに寄り添って相手の感情を聞くことがない。

※相手の話が聞けないから「聞く」ことを学ぼうとするのか? 自分の心が揺らいでいるからカウンセラーになろうとするのか? 不思議な現象でもありますね。

※そう言えば、私が心理カウンセラーの講座に参加したとき、一緒に参加した人の半分は、「うつ病」の体験者だった。自分が「うつ」にならなければ、他人をカウンセリングしようという気に繋がらないのかもしれない。

さぁ、今日は、誰の話を「聞く」ことにしようか?