天体望遠鏡は玩具の一製品というイメージがあるためか、オモチャ屋さんや通信販売等を通じて、比較的安価な製品が売られています。 これらはたいてい倍率を売り文句にしており・・・
「超高倍率!250倍で土星の環がよく見える」
とか書かれています。 こういう天体望遠鏡はお勧めできる望遠鏡でしょうか。
まず初めに、天体望遠鏡を使ったことがない方は、どうしても倍率を気にしてしまいがちです。 実際、私も初めて望遠鏡を買うまではそうでした。 高い倍率の方が、夜空の小さな星を大きく見れそうですものね。
しかし倍率を上げると言うことは、見える像がだんだん暗くなると言うことで、無限に倍率を上げることはできません。 また、倍率を上げればよく見えるというわけでもないんです。 それよりも対物レンズの大きさ(一番前のレンズの大きさ)が重要です。この対物レンズが大きいと、たくさんの光を集めることができます。 星は淡い光ですから、たくさん光を集めた方がよく見えるのです(この光を集める能力を集光力と呼んでいます)。
たくさん光を集めれば、望遠鏡が作り出す像も明るくなるので倍率も上げられます。 それにそもそも天体望遠鏡の倍率は、接眼レンズというレンズを交換すれば、いつでも変更可能です。 ですから、購入するときに倍率はそれほど気にする必要はありません。
となると、こういう倍率を売り文句にしている天体望遠鏡は、そもそも怪しい製品だと言うことがわかると思います。 そうなんです。こういう製品は、たいてい買っても期待通りの性能が発揮できない粗悪品であることが多いのです。