ATR 42 :カナダでの墜落事故
人口800人ほどの小さな町の空港から離陸直後に墜落事故が起きましたが、
死者ゼロで済んだ、というニュース、日本ではほとんど伝えられていません。
「Aviation experts defend safety record of type of plane used in Saskatchewan crash」(CBC News)
(左:同型機、塗装は同じですが、登録番号は異なります。West Windの公式サイトから。)
(右:事故機。2017/11@YXE Kai Chen/Aviation-Safety.net)
実はこの機体、フランスの旧アエロスパシアルとイタリアの旧アエリタリアが興した
合弁事業ATRが製造するATR 42という機種でして、最近になって日本でも改良機
の導入が始まっているために、無用な騒ぎを抑制する意味で、いろいろと「抑えて」
いるのかも知れません。(天草エアラインが1機、日本エアコミューターが2機。)
事故が起きたのはFond-du-Lacという小さな町で、ZFD離陸直後、滑走路から約1Kmの
ところに墜落したものです。地図で見ると判りますが、あと1.6Km先だったら氷点下19度
の寒さの中で湖に落ちていました。(Google Map)
(滑走路の長さが1,160m、西側に600m離れたあたりに墜落、さらに240m滑走しています。)
火災が発生しなかったことと、高い木がほとんど無かったことで、被害は最小限で
済んだと言えるのかも知れません。日本で言えば国土交通省の組織にあたる
遠景。高い木がほとんどありません。向こう側は湖で、対岸まで見えています。
地上を240m滑ったあとの機体後部。ドアは自力で開けられた様です。
機体前部。左エンジンと左側面が大きく損傷していますが、プロペラは残っています。
ドア付近に書かれている登録番号「C-GWEA」で調べてみると、機種はATR 42-320
であることがわかります。機歴は26年10か月、エンジンはATR 42-300より強化された
PW121、事故原因はまだ調査中です。
(日本で導入されているのは改良型のATR 42-600です。)
(追記)
「West Wind Aviation Flight 280」(Wikipedia)
最も損傷の激しかったのは客席の3列目あたり、乗客が自力で脱出できたのは30分後、
少なくとも5人が空路で病院に搬送され、うち1人は2週間後に死亡。カナダのTSBでの
調査期間は1年間が予想され、また、現在West Windの運航免許は停止中です。
(「管理システムに欠陥がある」というのが理由の様で、改善状況の監視中です。)
# 「ATR 72:イランでの墜落事故」に姉妹機種であるATR 72の事故を追加しました。
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(蛇足)
この機体を延長したタイプのATR 72-600の胴体下部の写真、見覚えがある方も
いらっしゃるかも知れません。(衝突された車の後続車のドライブレコーダーの映像)
(2015年02月04日)「トランスアジア航空235便墜落事故」(このときは操作ミスが原因でした。)
(以上)






