演奏会の感想。

 

演奏は最初、唐津曳山囃子からの舞姫。

妹尾さんと佐藤さんで演奏される舞姫は

薬師寺での演奏をyoutubeで聴いていたので

薬師寺バージョン(笑)と思って聴いていた。

全部素晴らしかったけど、

印象的だったのを書いていくと、

夏の旅絵巻。

名曲は、最初の一音で名曲って分かるって言うけど

別世界に連れて行ってくれる力がある。

本当に、夏の旅の軽やかさと言うか、

入道雲とか、小川とか

草原に風が香るような爽やかな夏の旅を思わせる曲。

それに私のイメージするお二人の雰囲気にピッタリ。

手拍子と裏手拍子も楽しめた(笑)

それで妹尾さんは、篠笛をウグイスとかそう言う

鳥の声みたいって言っておられて

確かに、ってめっちゃ思った。

私の仕入れたプチ情報によると、

佐藤さんの篠笛には亀も寄って来るらしい(笑)

そう言えば、御室の時は、瑠璃色の光の演奏の時、

セミが外から入ってきて、客席をブーンって

飛んでたし(笑)

佐藤さんの篠笛が鳥だとすれば、

妹尾さんのピアノは空のよう。

晴天の時も、吹雪いてる時も、美しい夕暮れも

すごいやるせないものまで、全てを見てる空。

今回妹尾さんが話しておられた泥沼(?)のドラマとか

前回話しておられた最後の天使の描き方がざつい

フランダースの犬とか

これ↓

どこにも救いのない気がする、やるせなさ。

そう言うのを覚えている妹尾さん。

次の曲は、永遠に。

佐藤さんの、話してる時のような優しい歌声も

少しだけ聞けて(笑)

あの名曲が演奏される。

何か聴きながら、祈ってしまった。

終盤には、森山直太朗の夏の終わり。

生音で演奏されてる為か、力強い夏の終わりに聴こえた(笑)

それから明日に架ける橋。

初めて挑戦する曲らしい。

この曲を聴くと、修学旅行で東北に行って

バスの中でイヤホンで聴いてたのを思い出す。

その時見てた、一面黄金の稲穂が波のように

風に揺れてた風景。

まるで、ナウシカのあのシーンみたいで。

まさか、篠笛とピアノで聴く日が来るとは。

篠笛で架けられた橋は、大切な人を守るような

とても手造りな感じがした。

佐藤さんは、明日に掛ける橋は

水の流れを橋を造って超えていく曲だとすれば、

最後に演奏する、川の流れのようには

流れのままに進んでいく曲と言っておられた。

一期一会の演奏会。

この夏は、どんな夏になるだろう。

 

京都文化博物館から帰る時、小雨が降っていて、

常磐色の雨が脳内で流れる。

道沿いに白いアジサイが沢山咲いているのを

見ながら帰った。

楽しい演奏会だった。