英政府の25日の発表によると、今年1~3月の消費支出は前期比0.6%減と、第2次世界大戦以降で最悪のリセッション(景気後退)最中の2009年4~6月以来、最大の落ち込みを記録した。


 消費の減少は昨年10~12月に続くもので、英国の家計が圧迫されていることを反映している。その要因となっているが高インフレ率と賃金の伸びの鈍化だ。英国のインフレ率は4.5%と、イングランド銀行(英中央銀行)による2%という目標を大幅に上回っている一方、賃金の伸びは大きく鈍化している。さらに、購買意欲の減退が、失業率の上昇、住宅市場の伸び悩み、高水準の個人債務といった問題の悪化懸念を強めている。

http://jp.wsj.com/Economy/node_241400



teleius225のブログ


実際のところイギリス経済は行き詰まっています。 イングランド銀行は果敢に量的緩和を行い、インフレターゲット2%を掲げて、マネーサプライを急激に増加させましたが、結局、お金をばら撒いても経済は活性化せず。 通貨安で輸出は伸びたものの、インフレがひどくなりました。  


そろそろ量的緩和を止める時期が来たということでしょう。 結局のところマクロ経済政策は何かを犠牲にして何かを得るというトレードオフを生みます。


短期的には、失業率とインフレ率はトレードオフの関係ですが、長期的にはそういう関係はありません。 今イギリスが直面しているのは、高いインフレ率をいかにしてコントロールするか、その場合のコストをどうするのかという問題でしょう。 


日本の消費者物価指数は4月は0.6%のプラスでした。 まだ低い値ですが、そろそろ量的緩和の出口戦略を練るときです。