色々なサイトや出版物、配信動画などのあちこちで既に説明されていることですが、おさらいの意味で自転車ロードレース選手の分類をしておきます。「脚質」の分類という言い方をする人もいます。

 

★ スプリンター 自転車ダッシュ

 平坦や少々の勾配の短距離レースにおいて、最速を目指すことができます。物理的に筋力と体重が多い分、ヒルクライムに弱い傾向があります。

 

★ クライマー(フランスではグリンピュール) 富士山自転車

 山岳、特に激坂、急勾配のレースにおいて、最速を目指すことができます。体重が軽い傾向があります。

 

★ パンチャー 波自転車

 日本も含めて、世界中の道路状況を見直すと、必ずアップダウンの激しいところがあちこちに見られます。こういったコースは、足が削られやすいものです。それを乗り越えて、スプリンターやクライマーよりも速い結果を出せる人達がいます。これがパンチャーです。

 『クライマーは山に強く、パンチャーは丘に強い』という言い方はわかりやすい例えの一つです。

 

★ タイムトライアルリスト(TTスペシャリスト)ふとん2ふとん2自転車ふとん2ふとん3

 ソロで走った時が、最も速いと認められ、レース成績を残している選手層です。

 

★ オールラウンダー キラキラ自転車キラキラ

 上記全てにおいて強い選手です。

 

★ ルーラー(Rouleur) 自転車FREE

 Roue(フランス語)は、英語でWheel(ホイール)。つまり車輪です。車輪をバンバンブン回す人、というイメージでしょうか。ズバリ、オールラウンダー =(イコール) ルーラーと説明している人達もいます。オールラウンダーとは別者であると理解するには、次の説明が良いのではないでしょうか。

 

 ルーラー = (全ての役割) ー(マイナス) (総合優勝狙い)

 

 つまり、総合優勝を狙うということ以外は全てやってみせることができる能力の持ち主です。山岳アシストもやれば、スプリンターのリードアウトもできる。サコッシュ受け取りや水運びもすれば、実はステージ優勝も狙える。しかしながら、賞を獲得できる確率が高い候補が他にいるので、縁の下の力持ちとして、チーム全員を車輪に載せる役割を負う、そのようなイメージがルーラーです。

 或いは、3時間くらいをぶっ通しで、プロトンの先頭を引き続ける、そんなプロトン全員を車輪に載せるようなイメージもあります。

 ややこしいことに、別の人によっては、ルーラーはクライムやスプリントが不得手な傾向がある、という説明があり、確かにそういう傾向が見られます。だから、ルーラーの説明に言葉を詰まらせる人が少なくありません。解釈が多少異なるため、分類に困るものでもあります。

 ※ 選手の事例も含めて、フランス語のWikipediaが最もスッキリして良いかもしれません。

 ! ワウト・ファン・アールトはルーラーと分類されているんです!!

 

★ 総合エース、GC(General classification)選手(Rider)、

 総合優勝を狙う選手です。チームから指名され、基本的にオールラウンダーがこれを担います。

 

 これらの役割を駆使して、それぞれのチームは成績を出そうとするのです。