京都周遊№107 平野神社・上七軒


 

北野天満宮東門を抜けて境内の塀に沿って北へ進む。

 

 

途中に大きな「付近観光案内図」がある。

よく見ると、神社仏閣だけでなく、学校などにまで一つ一つの物件が、日本語・英語。韓国語・中国語で書かれている。

さすが世界一の観光都市京都である。

 

北野天満宮の北門を左に見て、天神川に架かる桜橋を渡って西へ向かう。

 

 

 

 

100mほど歩くと、正面に平野神社の大鳥居が見えてきた。

 

境内は桜の名所で、夜桜は「平野の夜桜」と称されシーズンには多くの花見客で賑わう。

また、桜苑内に、紫色の実をつける“紫式部”というシソ科の低木が生えていて、見頃の 10月第1日曜日に紫式部祭が行われる。

 

祭りの日ではなかったが、以前に鑑賞したときの写真をアップします。

 

 

桜苑の南側に「南門」がある。

南門は、慶安4年(1651)に御所の旧門を下賜されたものという。

薬医門、切妻造で、屋根は桟瓦葺になっている。

古くは現在の大鳥居の位置にあったが、昭和18年に南門として移築され、京都府指定文化財に指定されている

 

 

桜苑を通り抜け境内正面に出ると、東神門がある。

平野神社の祭神のうち主神の今木神は、元々は桓武天皇の生母の祖神として大和国において祀られた神と見られている。

桓武天皇による平安京遷都に伴って、この今木神が大内裏近くに移し祀られたのが平野神社の創建になるとされている。

 

東神門をくぐると、大きな楠の大木が聳える。

 

 

楠の下に「すえひろがね」と書かれた「石」が置かれている。

磁石の入った授かるお守りは、すえひろがねにつけて霊石の力を持ち帰り頂けます』

と書かれていた。

 

 

手前に拝殿、その後ろに本殿がある。

 

拝殿は、江戸時代前期の慶安3年(1650)に東福門院(徳川和子)によって寄進されたもので、「接木の拝殿」の呼称で知られている。

桁行二間・梁行一間、入母屋造で、屋根は檜皮葺、四方を吹き放す舞殿形式になっていて、京都府指定文化財に指定されている

拝殿内部の三十六歌仙の絵は、関白近衞基熙(このえ もとひろ)の書で、海北 友雪(かいほう ゆうせつ)の画になっている。

 

 

本殿は4殿2棟からなり、寛永年間(1624-1644)に再建された。

祭神は、第一殿が今木皇大神(いまきのすめおおかみ)、第二殿が、久度大神(くどのおおかみ)、第三殿が古開大神(ふるあきのおおかみ)、第四殿が比売大神(ひめのおおかみ)が祀られている。

第一殿と第二殿、第三殿と第四殿はそれぞれ空殿を挟んで連結する独特の形式で、「比翼春日造(ひよくかすがづくり)」、または「平野造)」と称されていて、国の重要文化財に指定されている。

 

 

社の縣神社(あがたじんじゃ)をはじめ、末社として、八幡神社、春日神社・住吉神社・蛭子神社・鈿女神社、さらには出世導引稲荷神社、猿田彦神社が建ち並ぶ。

 

 

大鳥居のほうから花婿・花嫁さんが歩いて来た。

 

おめでとうございます・・・いつまでもお幸せに・・・

 

平野神社から元来た道をたどり、北野天満宮の前まで戻って来た。

 

「北野天満宮東参道・上七軒」の碑が建っている。

 

ここから東側一帯が「上七軒」と呼ばれる、昔ながらの京都の雰囲気を色濃く残すエリアである。

 

上七軒(かみしちけん)は、真盛町から社家長屋町に位置する花街である。

室町時代に北野天満宮を再建したときに残った資材を使って7軒の茶店を建てたのが上七軒の由来という。

現在はお茶屋が10軒、芸妓・舞妓合わせて30数名いるらしい。

では、上七軒の本通りを地図に沿って西北から東南へ歩きます。

 

豆腐料理・湯葉料理の「桜井屋」

 

白壁土蔵の「cafe新」

 

和菓子の「三平餅」

 

「三平餅」で、甘いものには目がない私は、ついつい“赤飯まんじゅう”を買ってしまい、食べながら歩くという行儀の悪さはいつものことです。

まんじゅうの上に甘煮の栗が乗っかっていて、中にはもっちりとした赤飯が入っていました。

甘さはほんのり、素朴な味で美味しかったです。

 

                                                      赤飯まんじゅう

三平餅さんから少し入り組んだ道を東へ入って行くと「上七軒歌舞練場」がある。

 

上七軒歌舞練場は芸妓さんや舞妓さんが歌舞音曲の稽古をするところですが、3月25日から4月7日の間「北野をどり」が催される。

また、夏にはビヤガーデンが開かれる。

 

交通安全ポスターも舞妓さんです。

 

お茶屋さんの「市」

 

お茶屋さんの「大まさ」

 

 

舞妓芸妓変身処・京町屋BAR「勝ふみ」  

 

 

京料理の「おかもと紅梅庵」

 

やきもちの「天神堂」

 

上七軒の本通り東南向き

 

上七軒は景観整備地区になっています。

 

喫茶店の「梅」

 

割烹の「紅梅」

 

元お茶屋さんの「長谷川」

中で落語会などが開かれたりします。

 

「山城家茶舗」

中には日本茶カフェがあります。

 

京菓子の「老松」

有職菓子御調進所として有職儀式典礼にもとづく婚礼菓子や茶席菓子を取り扱っている店です。

 

老松の店先に上七軒の説明立札があります。

 

一階が「三くま」と京漬物の「もり」、二階が洋食の「ゆう」になっている。

 

お茶屋さんの「大多加」

 

豆腐料理の「くろすけ」

明治時代のお茶屋の風情を残した、お茶屋遊びが楽しめる店です。

 

西陣御召 織元のアンテナショップ「弓月」

 

「モゼイク町家ゲストハウス」

一泊二人で10,000円とリーズナブルです。

一階にはカフェ&バーがあります。

お座敷遊びができる「宴会プラン」なんてのもあります。

 

軒下には長刀鉾と船鉾の「厄除ちまき」が下がっていた。

 

京料理の「登里新」

 

お茶屋さんの「中里」

 

喫茶店の「ミンク」

 

グリル「彌兵衛」

 

つづれ織りの「あだち」

 

つづれ織りの財布

 

 お茶屋さんの「尚子」

 

喫茶・洋菓子の「グラース・セゾン」

 

お茶屋さんの「大市」

 

後ろの西側を振り返ると「衣笠山」が見える。

 

東側に向かって進む

 

「京都北野郵便局」

郵便局も辺りの景観に溶け込んでいます。

 

ガマ口・口金の専門店「まつひろ」

 

簾のかかった民家で隣が「ふた葉」

 

ちょうど昼時、お腹がすいてきたので、うどん・そばの「ふた葉」に入った。

 

店内の天井には一面「いろはにほへと・・・」と四十八字が書かれている。

 

芸妓さん、舞妓さんの団扇が並んでいます。

 

ここは場所柄、芸妓さんや舞妓さんが御贔屓のようです。

 

名前につられて“衣笠丼”をいただきました。

揚げや九条ネギを卵でとじた丼です。

お味はグッド・・・780円はお得でした・・・

 

京表具屋の「藤田月霞堂」

 

皇都西陣の瓦屋「堤瓦磚」

 

屋根に鬼瓦が並んでいます。

 

次回はつぎの水曜日 「千本釈迦堂・釘抜地蔵・千本ゑんま堂」へつづく